モンゴルと中国、近すぎず遠すぎない「絶妙な」関係―米メディア

Record China    2012年12月8日(土) 20時36分

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5日、AP通信によると、モンゴルは中国に石炭を輸送するための鉄道を建設する計画を打ち出したが、そこには「高額」な代償もついてくる。それでも経済の支えである中国から離れないよう、モンゴルは多少の犠牲はいとわないようだ。写真はゴビ砂漠。

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2012年12月5日、AP通信によると、長年議論されてきたが、モンゴルは今年の春、巨大なゴビ砂漠をまたいで中国に石炭を輸送するための鉄道を建設する計画を打ち出した。しかし、この計画には「高額」な代償もついてくるようだ。6日付で環球時報(電子版)が伝えた。

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モンゴル政府の安全基準に適合する鉄道のレール幅は、中国のよりも広く、連結が不可能なため、国境で車台を交換するか、石炭をトラックに積み直す必要がある。そうなると、輸送コストは高くなるものの、それでもモンゴルは最大の輸出相手国である中国から離れないよう、多少の犠牲は我慢する覚悟だ。

モンゴルは人口280万人の内陸国で、13億の人口を抱え、世界第2位の経済国である中国からすれば、見劣りがしてしまうような弱小国だ。モンゴルの中国向け輸出は石炭、銅、カシミヤ、家禽類などで輸出全体の90%を占めている。一方、中国の対モンゴルの輸出は機械や消費財など、モンゴルの輸入全体に占める割合は3分の1に上る。増加し続けるモンゴルの対中貿易額は今や、モンゴルの経済総量の4分の3を占め、世界でもまれな高水準だ。

お隣のロシアも燃料の供給だけでなく、モンゴルの銅鉱・鉄道の半分を所有しており、モンゴルにとっては重要な隣国だ。しかし、それでも膨大な人口と尽きない需要を抱える中国は、資源が豊富な割に人口が少ないロシアよりも、モンゴルにとってははるかに大事である。中国の銅と石炭に対する需要がこの貧しい国を支え、モンゴルを世界で最も成長の速い経済国へと押し上げている。

石炭輸送用の鉄道に一番近い街は活気に満ち、新しいビルが次々と建設され、石炭を積んだトラックが頻繁に行き交い、中国との国境に向かう。モンゴル側の国境付近には、軍隊用のコンクリート建物がいくつか並んでいるだけで、向かいの中国の街の華やかな繁栄とは比べ物にならない。この手が届きそうで届かない距離で、モンゴルの人々は日々気づかされるのだ。「中国についていけば、あそこまで豊かになれる」と。(翻訳・編集/XC)

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