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中日両国間における2018年のトピック総まとめ

人民網日本語版    2018年12月22日(土) 0時20分

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2018年も残すところあと少し。今年は中日両国にとって中日平和友好条約締結40周年という記念すべき年であっただけでなく、日本の安倍晋三首相が7年ぶりに中国を公式訪問し、中国の李克強国務院総理も総理就任後、初めて日本を公式訪問した。

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2018年も残すところあと少し。今年は中日両国にとって中日平和友好条約締結40周年という記念すべき年であっただけでなく、日本の安倍晋三首相が7年ぶりに中国を公式訪問し、中国の李克強国務院総理も総理就任後、初めて日本を公式訪問した。また中国の配車アプリが日本市場に進出し、訪日観光客の増加が日本におけるモバイル決済の展開を後押しした。ここではこの1年を振り返り、こうした中日両国間における今年のトピックを総まとめしてみよう!

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1、李克強総理が訪日

現地時間5月10日正午、東京で行われた中日平和友好条約締結40周年記念及び李克強総理訪日歓迎レセプションに日本の安倍晋三首相と共に出席し、演説を行った李克強国務院総理(撮影・龐興雷)。

安倍晋三首相の招待を受け、李克強国務院総理は5月8日から11日にかけて日本を公式訪問し、第7回中日韓サミットに出席した。李克強総理が日本を公式訪問するのは総理就任後初で、中国の総理としての公式訪日も実に8年ぶりとなった。

現地時間の5月9日午後、李克強総理は日本の安倍晋三首相と東京の迎賓館で会談。李総理は、「中日関係は過去数年少なからぬ風雨を経験し、回り道をしてきた。最近になって日本側が対中関係において重要で前向きなメッセージを発し、両国関係に改善と好転の勢いが生じている。私の今回の訪問は、日本側と共に中日関係を正常な軌道に再び戻すことが目的だ。双方が向き合って進み、中日関係の長期的で健全な安定した発展の維持に努めることを希望する」と表明。

李総理はさらに、「実務協力は中日関係発展の重要なエンジンであり支えだ。中日両国の経済は補完性が高い。その潜在力をさらに掘り起こし、省エネ・環境保護や科学技術革新、先端製造、財政・金融、シェアリングエコノミー、医療・高齢者福祉など重点分野における協力を強化し、『一帯一路』協力を検討し、第三国市場を共同で開拓すべきだ。双方はすでに通貨スワップ協定締結について原則合意している。中国側は日本側に人民元適格海外機関投資家(RQFII)枠を付与することに同意した。双方は民間の友好的伝統を発揚し、文化、地方、教育、スポーツ、メディア、青年などの交流を強化し、民心を近づける取り組みをさらに推し進める必要がある」と指摘した。

2、安倍晋三首相が訪中

日本の安倍晋三首相が10月25日から27日まで訪中した。日本の首相の公式訪中は7年ぶりだった。中日関係が正常な軌道に戻る中、この重要な政治的交流に外部は大いに注目していた。

習近平国家主席は10月26日に北京の釣魚台国賓館で、中国を公式訪問中の日本の安倍晋三首相と会談した。

習主席は安倍首相の訪中を歓迎し、安倍首相が最近、中日関係の改善発展に積極的な意思をたびたび表明していることを高く評価した。習主席は、「中国と日本の双方は中日間の4つの基本文書の各原則を遵守し、平和友好の大きな方向性を堅持し、相互利益の協力を引き続き深化させ、中日関係を正常な軌道に戻し、その基礎の上に新たな発展を遂げるよう推進しなければならない」と述べた。

安倍首相は、「日中平和友好条約締結40周年という重要な節目に中国を公式訪問できたことをうれしく思う。今回の訪中を通じて、双方が競争から協調へ日中関係の新たな時代を切り開くことを願う」とした。

3、東京で第14回北京—東京フォーラム 「東京コンセンサス」発表

中国国際出版集団と日本の非営利団体・シンクタンクの言論NPOが開催する「第14回北京~東京フォーラム」が10月14日と15日に東京で開かれた。

同フォーラムでは「アジアと世界の平和と協力発展に問われる中日の役割-中日平和友好条約の今日的な意味を考える-」というテーマをめぐり、2日間にわたり議論が交わされ、中日両国の政界と経済界や学術界、メディアの代表、専門家600人が、政治外交や安全、経済、メディアなどの分野の課題をめぐって議論を交わした。

10月15日、中国国際出版集団と言論NPOは、「東京コンセンサス」を発表。

4、中国輸入博覧会に一直線 積極的参加の日本企業

日本食品をテーマに食品・農産品展示エリアに設けられたパビリオン「匠の饗宴」(撮影・王暁霞)。

第1回中国国際輸入博覧会で、日本企業は国別で最大規模となる企業と団体が出展した。日本のとりまとめ機関であるジェトロは5つの展示会場に「ジャパン・パビリオン」を設置し、中小企業を中心とした出展をバックアップ。またこのほかにも大企業から中小企業まで各展示エリアに実に多くの日本企業が出展した。

同博覧会で日本はジェトロ経由と直接申し込んだ企業合わせて約380社・団体が出展。国別で最大規模となった関心の高さについて日本貿易振興機構(ジェトロ)上海事務所の小栗道明所長は、「日中関係が正常な軌道に戻る中で、日本企業が積極的に中国市場開拓を目指そうとしている証拠。ジェトロが毎年行う調査結果でも、『今後(3年程度)、既存の中国ビジネス(貿易、業務委託、技術提携、直接投資)を拡大・維持する』と回答した企業は63.8%に上り、その理由として『中国の市場規模と成長性』を挙げる企業が72.9%に上っている。中国経済が堅調に発展し、質の高い発展を目指す中で、質の高い製品やサービスを提供する日本企業がビジネスチャンスと捉えている」としている。

株式会社ドウシシャはブースへの来場者の多さに、説明するスタッフの手が間に合わない状況が見られたとし、「匠の饗宴」をテーマに日本の食品を集めて出品したパビリオンに設けられた北海道のソフトクリーム試食ブースでは長蛇の列もできるほどの盛況ぶりを見せ、中国における日本商品に対する変わらぬ人気の高さをうかがわせた。

今回は第1回目ということもあり、出品内容や規模など模索しながらの出展となった各社。各ブースでの来場者の熱心な反応に、来年以降も参加する意向をすでに表明している企業もみられ、今後も中国の開放政策と共に、同博覧会は日本企業にとっても中国市場を開拓する上で、重要な交流の場になるとみられている。

5.訪日中国人観光客の増加が日本におけるモバイル決済普及を促進

微信支付の導入をPRする富士急ハイランドののぼり旗(撮影・東友)。

日本では現金とクレジットカードによる支払いが今も主流だが、一方の中国ではモバイル決済がすでに広く普及している。こうした現状を受けて、日本でも多くの景勝地や商店などが中国人観光客を誘致するために、支付宝(アリペイ)や微信支付(WeChatペイ)を導入し始めている。

アント・フィナンシャルの取締役会長兼最高経営責任者(CEO)である井賢棟氏は先ごろ、「将来的には日本各地のより多くの企業や商店にアリペイを導入してもらい、インバウンドでの地方経済活性化に貢献したい。また、日本国内のパートナー企業各社とともに、2020年の東京オリンピックまでに日本全土でキャッシュレス決済の環境を整え、訪日観光客の利便性を高めたい」としている。

•富士急ハイランドが微信支付を全面導入

日本の人気アミューズメントパーク・富士急ハイランドは7月19日に、微信支付(WeChatペイ)による決済が正式に可能になったほか、富士急ハイランド専用の「微信小程序(WeChat Mini Apps)」も開設し、複数のオンラインサービスを提供することを明らかにした。これにより、人民元から日本円への両替や言葉の壁を心配する必要もなくなり、中国人観光客は微信支付を利用することで、富士急ハイランドで快適に、楽しく遊ぶことができるようになる。

•賽銭も「アリペイ」で 日光の神社

「朝日新聞」の報道によると、栃木県日光市の日光二荒山神社は、参拝者がモバイル決済で、いつでも賽銭を納められる仕組みを導入。境内で参拝できる拝殿や神橋など9カ所の賽銭箱の横に、中国語、韓国語、英語の説明が記された朱塗りのQRコード付きの看板を設置。参拝者はスマホで読み込み、アプリで納める賽銭の金額を決めることができる。料金は中国の電子決済サービス「アリペイ」などで支払うことができる。

•伊藤園、アリペイ・交通系電子マネー決済対応自動販売機の展開を開始

「日本経済新聞」の報道によると、株式会社伊藤園は、アリペイのモバイル決済と、交通系を含む各種電子マネーに対応した新たな自動販売機を今年11月から日本全国で展開をスタートし、中国をはじめとした訪日外国人観光客の利便性向上を推進するとしている。

6、中国の大手配車サービスが日本でサービススタート

中国の大手配車サービス・滴滴出行(Didi Chuxing)とソフトバンクの合弁会社のDiDiモビリティジャパンは今月27日、スマートフォンアプリでタクシーの配車依頼ができるサービスを大阪市を中心にスタートしたことを明らかにした。日本におけるサービススタートと同時に、中華圏の滴滴出行のユーザーは日本でもスマホを使ってタクシーの配車依頼ができるようになる。これにより、滴滴出行は日本とオーストラリア、メキシコという海外3カ国の市場においてローミングのコネクティビティを実現したことになる。

日本でのサービス提供開始に合わせて、滴滴出行は運転手との会話で使える日本語と中国語の相互翻訳機能もアプリに搭載し、効率の良いサービス提供を目指している。また、中国語と日本語で対応するカスタマーサービスも設置し、中華圏のユーザーの利便性向上を図っている。

7.中国のトキが中日友好の新たな使者に

成田空港に到着した中国から日本に提供されたトキの「楼楼(ロウロウ)」と「関関(グワングワン)」。

今年5月、中国の李克強国務院総理が日本を訪問した際、中国側は日本に対する友好の証として、トキのつがいを日本に提供することを明らかにした。

中国陝西省のトキのつがいは10月17日午後、飛行機で千葉県成田国際空港に到着。2羽はその後、新潟県佐渡空港に運ばれ、当日夜には佐渡市の佐渡トキ保護センターへ移送された。トキの中国からの提供は2007年以来、約11年ぶりとなる。

中日によるトキの保護は世界の野生動物保護の歴史においてすでに成功モデルとなっている。1980年代から中国は日本に前後してトキ5羽を提供し、日本における新たなトキの群れの形成をサポートし、日本も国と民間の保護プロジェクトが中国のトキの生息地の保護事業をサポートした。現在、日本で繁殖し、誕生したトキはすべて中国から提供されたトキの子孫となっており、日本全国で約550羽のトキが生息し、人工繁殖と自然に戻すことで野生の群れを形成している。その主な生息地は佐渡島となっている。

8、日本の癒し系ゲームアプリ「旅かえる」が中国でも大人気に

「旅かえる」は、2017年末にヒットポイントがリリースした放置系シミュレーションゲームで、遊び方はいたってシンプル。プレイヤーは庭でクローバーを収穫し、旅立つかえるのために「おべんとう」や「どうぐ」、「おまもり」などの旅支度を整えるだけだ。かえるは旅に出かけていることもあれば、家にいる時もあり、プレイヤーが支度を整えていなくても、かえるは旅に出かける。リリース後、中国版がなかったにもかかわらず、中国のApp Storeの無料ゲームアプリのダウンロードランキングでトップになり、中国のiOS端末での総ダウンロード数は3000万回を超えるなど、大ヒットとなった。

阿里巴巴(アリババ)グループは4月、「ヒットポイント」と戦略的提携を結び、「旅かえる」の中国大陸部における配信権を獲得したと発表した。

5月、中国版「旅かえる」は正式にリリース。中国版の名前は「旅かえる:中国の旅」で、内容も全面的にローカライズされている。例えば、かえるが行く観光地は、中国の観光スポットが含まれているほか、「おべんとう」には焼き包子、「どうぐ」には玉の飾り、ひょうたん、油紙傘などとなっている。

9、中日平和友好条約締結40周年記念イベント

・「故宮文化・クリエイティブ展示会」

「故宮文化・クリエイティブ展示会」は5月に東京で行われ、故宮博物院のクリエイティブグッズの成果及び文化クリエイティブ分野における中日協力の模範例を展示した。

デジタル技術を活用した「デジタル多宝閣」では、多くの来場者がスクリーンに触れ、ハイテクと文化財のゼロ距離の接触を通じて、故宮博物院所蔵の文化財と中華文化の奥深さを体験していた。

・野村万作・萬斎北京公演

中日平和友好条約締結40周年を記念して在中国日本大使館が主催し、人間国宝の野村万作氏、俳優としても活躍する野村萬斎氏による狂言公演が8月10日に北京の天橋芸術中心で行われた。そのチケットは発売開始から30分ほどで完売するほどの人気で、会場には中国人の若い女性たちの姿が多くみられた。

公演後のインタビューで野村万作氏と萬斎氏は、その誇張された滑稽な動きや擬音を使ったセリフなどは日本の漫画アニメにも通じ、「川上」で語られる夫婦のやり取りは現代の介護問題に通じる点もあるなど、狂言は「古典でありながら現代的なニュアンスを持つ」魅力を備えていると語った。

広州でタイムカプセルを再び埋設

挨拶する日本在広州総領事館の石塚英樹総領事。

広東省人民対外友好協会と広州市人民対外友好協会、日本在広州総領事館、広州日本商工会が11月19日、広州彫刻公園で「タイムカプセル」の埋設式典を共催し、この活動を通じて、「中日平和友好条約」締結40周年を記念した。

中日平和友好条約締結20周年の際、中日は両国の児童の絵画と書道作品をそれぞれ100点ずつ、計200点を集め、「タイムカプセル」と名付けた特別なステンレス製容器に入れ、広州彫刻公園に埋設した。また、20周年を象徴する20本の「友情の木」も植樹された。20年の時を経て、当時植えられた小さな苗木は今や青々と生い茂る立派な木に成長しており、20年前、素晴らしい未来への願いと作品をタイムカプセルに提供した子供たちも今や大人になり、それぞれの職場で中日友好の促進のために積極的に「架け橋」としての役割を果たしている。

今年はちょうど「中日平和友好条約」締結40周年の年。中日は再び両国の小学生から計200点以上の作品を集めて「タイムカプセル」に入れ、19日に広州彫刻公園に再び埋設し、20年後(2038年)に掘り起こすことを約束した。

10.続く中日の映画分野における交流

・北京国際映画祭

第8回北京国際映画祭が4月15日から22日にかけて北京で行われた。今年の同映画祭において日本映画のノミネートはなかったものの、「日本映画週間」と「日本・新潮」などの関連イベントにおいて優れた日本映画作品が集中的に上映された。また映画史上で世界中に大きな影響を与えた巨匠を称えたプログラムにおいて、黒澤明監督のフル4Kデジタルリマスター版の「羅生門」と「七人の侍」、「夢」、伊丹十三監督の「タンポポ」が上映された。このほかにも山崎努と樹木希林が主演した「モリのいる場所」が北京国際映画祭開催期間中、世界で初上映された。

また、4月15日から22日にかけて行われた「2018北京・日本映画週間」では日本の最新作や話題作の「今夜、ロマンス劇場で」と「栞」、「ケアニン~あなたでよかった~」、「ユリゴコロ」、「不能犯」、「忍びの国」の映画6作品が上映された。

・東京国際映画祭

東京で25日に開幕した第31回東京国際映画祭では、多くの中国語映画が各部門にノミネートされた。なかでも「詩人」と「三人の夫」はコンペティション部門にノミネートされた。

今年の東京映画祭に出品されている中国語映画は大きな話題となっており、中国の映画人が東京の舞台で輝きを放つ姿を目にし、中国国内でも注目度が急上昇した。コンペティション部門にノミネートされた16作品のうち、中国の劉浩(リウ・ハオ)監督がメガホンを取り、女優の宋佳(ソン・ジア)、俳優の朱亜文(チュー・ヤーウェン)が主演した「詩人」と香港地区の陳果(フルーツ・チャン)監督の新作「三人の夫」の2作品がノミネートされた。また、「アジアの未来」には、「はじめての別れ」や「武術の孤児」が、「ワールド・フォーカス」には、香港地区のアクション映画「プロジェクト・グーテンベルク」がそれぞれノミネートされた。その他、中国・ドイツ文化交流促進会がプロデュースしたドイツの華僑が登場する文芸映画「DARKNESS UNDER SUNSHINE」や中国のモンゴル族の女性映画監督・徳格娜(デグナー)監督も製作にかかわった「アジア三面鏡2018」も上映された。(編集TG、YM)

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