<レコチャ広場>メイド・イン・チャイナが勢いを無くした根本的な理由とは―中国

Record China    2012年12月18日(火) 6時20分

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14日、コラムニストの邱林氏は「メイド・イン・チャイナが勢いを失った根源はどこにある?」と題した記事をブログに掲載した。写真は中国の紡績工場。

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2012年12月14日、コラムニストの邱林(チウ・リン)氏は「メイド・イン・チャイナが勢いを失った根源はどこにある?」と題した記事をブログに掲載した。以下はその内容。

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中国の製造業は今、投資経営環境の悪化と極度の生産過剰という二重苦にある。製造業バブルはあまりにも早いスピードで膨らんだため、中国経済の「泣き所」に。中国の輸出主導型経済と外資導入戦略は長期にわたって密接な関係にあり、中国の安価な生産力を利用した外資によってグローバル化した中国は「欲しい物すべての生産者」である「世界の工場」となった。

金融危機が発生して数年経ち、先進国の製造業が徐々に回復し、新興国の製造業が力をつけると、中国の製造業はその優位な立場を失ってしまった。中国が米国を抜き世界最大の製造業者となってわずか2年で、今度は「脱工業化」が今後の課題に。しかし、中国は今の状況を変えることができない。2015年には米国で販売される商品のうち、「国産商品がメイド・イン・チャイナを上回る」との米シンクタンクの予想もある。

こうなった原因はどこにあるのか?1つは中国の生産コスト高にある。多くの外資が中国に工場を開いた理由はその安価な労働力にあった。現在、中国の紡織工場従業員の平均月給は188ユーロ(約2万1000円)から300ユーロ(約3万3000円)で、バングラデシュの80ユーロ(約8800円)、ベトナムの120ユーロ(約1万3000円)の2倍から3倍以上の高さだ。

2つ目には、全世界に通用するブランドがないことだ。20数年の間、中国は技術開発を怠り、世界的ブランドの生産基地を多数抱えながら、ただの生産者の地位に甘んじてきた。豊富な人材と資源があるにもかかわらず、独自ブランドを持たない中国は10数年来「世界の安価な工場帝国」でしかなかった。

3つ目は人民元の上昇だ。人民元が上昇すればメイド・イン・チャイナの商品価格は上昇し、中国の輸出は減少する。さらに外国からの投資も減少し、資本の流出が起こる。

中国の製造業は競争力を失い、空洞化する一方だ。一部の企業は労働コストの安い東南アジアで商品の加工を行い、現地市場や欧米などの第3国の市場に輸出。さらには中国本土へ輸出を始めている。

衰退する中国の製造業に必要なのは変革だ。企業の変革やし烈な競争には痛みが伴い、大きな代価を支払う。ここ2年間の中小企業の倒産率がそれを証明している。しかし変革は中国企業のレベル向上を、競争は中国企業の成熟をもたらすのだ。(翻訳・編集/本郷)

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