大規模な地下鉄建設計画は中国の過剰投資リスクの象徴―香港紙

Record China    2012年12月21日(金) 21時32分

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18日、香港紙は地下鉄の建設計画を例に挙げ、中国の過剰なインフラ投資を紹介した。写真は地下鉄の建設のため爆破解体された南昌市の書店。

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2012年12月18日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「中国の大規模な地下鉄建設が投資リスクを象徴している」と題した記事を掲載し、地下鉄の建設計画を例に挙げ、中国の過剰なインフラ投資を紹介した。19日付で環球時報が伝えた。

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欧米経済の低迷を受け、中国政府は再び投資を拡大して経済成長を維持しようと試みている。その結果、今年6月までに全国23の都市で地下鉄の拡張や新設が認可された。人口約300万人の江西省南昌市は、その中でも最も規模が小さい都市の1つである。同市政府は「地下鉄は将来人口が増加した時のニーズを満足させ、大都市の仲間入りを促進させる」と語る。

しかし、経済学者などの目には「過剰」と映る。中国では昨年とほぼ同じく、今年も投資が国内総生産(GDP)成長の約半分を占める。投資に依存し過ぎた成長は、無駄を生み、財政負担を増加させる。

市民の中にも「過剰」を肌で感じている人たちがいる。地下鉄の敷設が予定されている南晶市のある村では、行き交う人々よりも家畜の方が多いような状況だという。雑貨店の経営者は「ここには人がほとんどいない。10数年相変わらずの状況だ」と話し、地下鉄への投資に見合うような乗客が本当にやって来るのか疑問を呈した。

当然ながら、中国の地下鉄計画がすべて過剰というわけではない。専門家は「地下鉄の拡張は過疎の地域をいずれ人口密集地域へと成長させ、都市の環境計画面では未然の対策となる」とし、人口が過度に集中する大都市ではまだまだ投資空間は大きいと指摘する。

しかし、南晶市はそうした例には当てはまらない。人口が少なく、財政的にも厳しい同市は、地下鉄の建設にふさわしいかどうかも含め、投資によって成長を維持・促進する中国モデルのリスク例として研究する価値があるかもしれない。

一方で、多くの市民は経済学やコストについては無関心である。ある市民は「地下鉄の建設は良いことに決まっている。われわれもやっと生活を享受できる時が来たんだ」と話している。(翻訳・編集/HA)

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