立ち退き拒否で陸の孤島に住む住民、居座り続行中―重慶市

Record China    2007年3月27日(火) 19時26分

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重慶市の「中国の歴史上最も有名な立ち退き拒否をしている住民」、楊さん宅。立ち退きに応じなかった楊さん夫婦だが、工期を急ぐ開発業者は住宅の周囲を掘り下げてしまい、「陸の孤島」状態に。それでもまだ夫婦は住宅に住み続けている。

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2007年3月26日、重慶市に住む「中国の歴史上最も有名な立ち退き拒否をしている住民」は、立ち退き期限経過から4日目を迎えた現在も、2階建ての住宅をしっかりと守っている。

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3月24日に降った春雨の影響で、この住宅が建つ陸の孤島は一度崩れそうになったというが、住民の楊武(ヤン・ウー)一家は断固として生活を守り、この環境にも耐えている。この日の午前には妻の親戚が住宅を訪問し、飲用水を届けに来ていた。また、国内外の多くのメディアがこの住宅前に殺到しており、周囲は混乱状態に。メディア関係者の安全を保障するため開発業者は、関係者以外の工事現場立ち入りの禁止を決定。記者会見を開いて発表した。

この「中国の歴史上最も有名な立ち退き拒否をしている住民」と呼ばれているのは、重慶市九龍坡区鶴興路17号の219平方メートルの2階建て住宅に住む楊武さんとその妻。3年前、楊さん宅は商業ビルの建設用地に指定されたが、立ち退き保証金額が開発業者との間で折り合わず、立ち退かなかった。すると、工期を急いだ開発業者は、楊さんがまだ住んでいるにもかかわらず、住宅の周囲を掘り下げてビルの基礎を作り始めた。そのため、楊さんの家は「陸の孤島」になってしまったのだという。

この地区の管理局は2007年1月11日には楊さんに立ち退き命令を出したが、楊さん夫婦はやはり受け入れなかった。そのため管理局は裁判所に強制執行を申請、3月19日に裁判所は「23日までに立ち退かなければ強制執行を許可する」との裁定を出した。しかし、楊さん夫婦は頑として聞き入れていない。 立ち退き期限が過ぎた現在も、いまだに強制執行は行われていない。23日には重慶市で中国春期糖酒会が開催され約15万人の参加者が集まり、報道記者も多い。また、先の全国人民代表大会で住宅などの私有財産を保護する「物権法」が成立したこともあり、関係部門は強制執行に慎重な態度を取っているようだ。(編集・饒波貴子)

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