危機的状況のメイド・イン・チャイナ、政府はドイツに学べ―香港メディア

Record China    2012年12月25日(火) 8時5分

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21日、危機に直面している中国の製造業について、政府は同じく危機的状況から脱却したドイツのやり方を学ぶべきだと中国経済界トップは主張している。写真は中国最大の貿易港のひとつ青島港。

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2012年12月21日、香港紙の大公報(電子版)は、中国紡績輸出入商会副会長で晨風グループ会長の尹国新(イン・グオシン)氏の「危機的状況にある中国の製造業を救うためには、中国政府はドイツに学ぶべきだ」という意見を掲載した。中国新聞社が伝えた。

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中国中央銀行が今年8月に発表した報告書によると、90年代中期から約10年間、経済の低迷したドイツは「欧州の病人」と称されていた。しかし2004年以降、ドイツ経済は急速に発展し、政府債務残高比率も比較的良くコントロールでき、雇用状況も改善に向かっている。ドイツ経済の復興にはさまざまな要因が挙げられるが、なかでも重要なのは「製造業の発展は経済発展のための強固な基盤」とするドイツ政府の方針だ。

金融危機以前、世界の産業は転換期を迎えており、不動産業の急速な発展と相まって、欧米の先進国は産業の空洞化が進んでいた。工業がGDP(国内総生産)に占める割合は年々減少し、金融業や不動産業、その他のサービス業がGDPに占める割合は上昇を続けた。04−08年の4年間で、英、仏、イタリア3国の工業のGDP比率はそれぞれ2.3、0.6、0.8ポイント減少し、金融、不動産、サービス業の比率は2.4、1.2、2.7ポイント増えている。しかし工業製造業に力を注いできたドイツだけは、工業のGDP比率が1ポイント上昇し、金融、不動産、サービス業の比率に変化は見られなかった。

産業の空洞化は現在の中国各地で発生しており、尹国新氏もこうした状況に強い懸念を抱いている。同氏は「政府にとって最も重要なのは、製造業企業に自信を回復させること。企業はドイツ企業のように技術革新や品質向上に努力し、メイド・イン・チャイナの質を上げていかねばならない」と主張している。

重慶市幹部の1人は、「製造業の投資家や企業家に対し、政府は規制緩和と安全に投資できる環境を整えるべきだ」と指摘。「政府は市場での資源配分に主導的な役割を果たし、お役所仕事を減らして汚職の発生を防止するべきだ。欧州債務危機に直面する今こそ、政府は実質的な措置によって企業が発展する力を手助けをすべきだ」と語った。(翻訳・編集/本郷)

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