中国投資家、米シリコンバレーから「締め出される」―英メディア

Record China    2019年1月9日(水) 16時20分

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9日、参考消息は、「中国投資家がシリコンバレーから『締め出される』」と題する記事を掲載した。資料写真。

2019年1月9日、参考消息は「中国投資家がシリコンバレーから『締め出される』」と題し、「中国が米国の技術を手に入れるのを阻止するためにトランプ政権が打ち出した新政策は、米ハイテク系スタートアップ企業に対する中国からの投資をほぼストップさせたかのようだ」と指摘するロイターの記事を紹介した。

参考消息によると、記事は米ロジウム・グループのデータを引用し、「18年に米スタートアップ企業が獲得した中国のベンチャーキャピタル(VC)による投資は30億ドル(約3270億円)と記録を更新した。投資家と企業側が新たな監督制度が始まる前に取り引きを終えようと急いだからだ」と説明。取材先の業界関係者からは「その頃から中国による投資が大幅に鈍化してきた」との声が出たという。

「トランプ大統領は新たな法律に署名し、外国資本の対米国企業投資を阻止する政府の能力を拡大させた」とする記事は、どの国の投資家も対象になることを説明した上で「大統領はかねてより、中国が戦略的意義を持つ米国の科学技術に接触することを阻止するよう強く求めてきた」と指摘。さらに「新たなルールはまだ確定していないが、ハイテク業界に詳しい人物は『影響はすぐに表れる』との見方を示した」と述べ、米ハイテク企業と海外業者との取り引きで米側の代表を務めるある弁護士から「中国企業、中国のバイヤー、中国の投資家に関連する取り引きは基本的に停止した」とのコメントがあったことにも言及した。記事によると、取材に応じた複数の弁護士が「投資に対する政府の承認が得られるよう、取引条項の見直しを急いでいる」と話したという。

記事はまた、「中国の一部投資家が取り引きから撤退した他、企業側にも中国の資金を回避する動きが見られる」と伝え、「回避」の背景には「米政府の長期にわたる審査への懸念」があると説明。「対米外国投資委員会(CFIUS)が昨年11月に打ち出した計画は、海外投資家の『コア技術』に対する全ての投資を報告するよう求めるものだ。これが及ぶ範囲は確定していないが、ワークリストには人工知能、物流技術、ロボット、データ分析などが含まれている。これらはシリコンバレーの主要産業と一致する」とした上で、「ロジウム・グループは『中国のVC投資の4分の3が新ルールに基づくCFIUSの審査対象となる』と予測している。この審査リスクだけでも、中国の一部投資家に再考を迫るものだ」と報じた。

記事はこの他、ハイテク業界関係者から「中国への圧力を急ぐ米政府は管理の幅を広げ過ぎ」との声が出たこと、スタートアップ企業の顧問など2人が「中国の投資家と取り引きしないように連邦捜査局(FBI)から警告された」と明かしたことなどを伝えるとともに、中国の投資家の関心が東南アジアやラテンアメリカの有望企業に転じつつあることにも触れた。(翻訳・編集/野谷

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