なぜ中国はGDPの数値に慌てないのか―英誌

Record China    2019年1月28日(月) 7時0分

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25日、環球時報は、「どうして中国政府はGDP成長率の減速に慌てないのか」とする、英メディアの評論文章を掲載した。資料写真。

2019年1月25日、環球時報は、「どうして中国政府はGDP成長率の減速に慌てないのか」とする、英メディアの評論文章を掲載した。

記事は英誌エコノミストの24日付文章を紹介。「中国の昨年の6.6%という経済成長率は1990年以来で最も低い成長となった。しかも中国は米国との貿易戦争の終結を確かに望んでいる。しかし、データを細かく見ていくと、中国政府がこの数字に慌てていない理由を見出すことができる」としたうえで、3つのポイントを挙げている。

まずは、絶対的なGDP増加額は依然として大きいことを挙げ、昨年の名目GDP増加額は対前年比で8兆元(約130兆円)と、ここ数十年で最も高い成長率を見せた2007年の5兆1000億元(約83兆円)よりもはるかに多いと指摘。「今の中国経済は従来よりもはるかに膨大な基礎の上で増加しているが、多くのメディアがこの重要な点に見て見ぬふりをしている」と評した。

次に挙げたのは、中国の経済成長構造に変化が生じていること。「米国による追加関税で確かに痛みが出始めているが、中国経済における輸出の重要性は以前よりも大きく低下している。国内消費がすでに輸出の減少をカバーしているのだ。昨年、中国の経済成長に対する消費の貢献度は75%に達しており、2000年以降で最も大きかった」と論じている。

そして最後に、中国政府による金融体系の整理整頓がうまくいっている点を挙げた。中国政府がすでにこの10年で急上昇させた債務の抑制に乗り出しており、債務の累積速度がすでに大きく低下しつつあると指摘し、2015年にはGDPを1元増やすのに4元前後を費やして新規債務を発行していたのが、現在では2.5元にまで下がっていると伝えた。

文章は「中国の輸出企業を助け、中国市場に活力を与えるために、中国政府がトランプ米大統領に対して対米輸出品への追加関税をやめるよう説得しているのは間違いない。トランプ大統領は中国が焦っている思っているかもしれないが、中国はそこまで不安を感じていない」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

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