Record China 2019年2月3日(日) 22時20分
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26日、中国証券報は、「1杯の100円コーヒーに見る日本のイノベーションと競争」と題する記事を掲載した。写真はコンビニのコーヒー。
2019年1月26日、中国証券報は、「1杯の100円コーヒーに見る日本のイノベーションと競争」と題する記事を掲載した。
記事は、「日本のコンビニの100円コーヒーは、13年にセブンイレブンが最初にリリースし、その後ファミリーマートとローソンも追随した。この結果、コンビニ100円コーヒーブームが沸き起こり、セブンイレブンはこの年に4億5000万杯のコーヒーを販売した」と紹介。ここまで人気が出た理由について分析した。
その1つが、「価格の安さ」。記事は、「日本人がコーヒーを飲むルートには、1杯約300円するスターバックスやドトールなどのチェーン店、1杯500円以上する個性的なカフェ、通常120円の自動販売機の缶コーヒーがある。したがって、コンビニの100円は日本で飲める最も安いコーヒーといえる」と分析した。
2つ目の理由は「品質」。「コンビニのコーヒーにはホットとアイスがあり、ブラックが基本だが、プラス50円でラテにできる」と紹介。「最も重要なこととして、ひき立てのコーヒーであるということだ」とし、「筆者の感覚としては、カフェの品質には劣るものの、スターバックスと比べても遜色(そんしょく)なく、缶コーヒーに勝っている」と評価した。
3つ目の理由は「便利さ」。日本では多くの人が朝食や昼食をコンビニで済ませるが、「眠気覚ましにコーヒーは欠かせない」と指摘。「同時に、ドーナツなどの100円スイーツを合わせれば、200円で素晴らしいアフタヌーンティーができる。しかも、寒い冬には熱々のコーヒーが楽しめ、暑い夏には冷たいアイスコーヒーを楽しめるので、東京をぶらつくのがさらに楽しくなる」と伝えた。
4つ目の理由は「もうけのためではないこと」。記事は、「コーヒーはコンビニという商業モデルを完璧にするための重要な要素で、コーヒーの香りに誘われてコンビニに入る人はみな気分が良くなる。これがより多くの人をコンビニへと引き寄せており、消費を促している」と分析した。
その上で、「コンビニのコーヒーは、一体式のコーヒーマシンの研究開発、サプライチェーン・マネジメント、ビジネスモデルの完備、消費理念の革新など、多くの要素が加わったイノベーションの結果で、これが供給業者、店、消費者のすべてにプラスとなっている」と論じた。また、コンビニコーヒーはコーヒーチェーン店や缶コーヒーの売り上げにも影響を与えているが、「この種の競争は良性の競争。スターバックスの場合、コーヒーだけでなく交友の場所を提供しており、缶コーヒーは利便性と味の豊富さでコンビニを大きく上回っている」と伝えた。
記事は、「コンビニのコーヒーは新たなコーヒー市場を切り開いたと言え、その目的は消費者の選択肢を増やすことにあり、他のコーヒーメーカーと正面から競争することではない。逆に言えば、コーヒーチェーン店と缶コーヒーメーカーは、古いものを退けて新たなものを出すことで、自身の市場シェアを保持せざるを得ず、日本のコーヒー市場がますます豊かになり、全体の売り上げが上昇する結果を生んでいる」と論じた。
そして、「コンビニのコーヒーというイノベーションは、『協調性のイノベーション』であり、消費者の選択肢を広げることでメーカーと消費者との間の連携を実現するだけでなく、市場を拡大することで競争関係のメーカー間の協調をも実現している」と結んだ。(翻訳・編集/山中)
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