岩田宇伯 2019年2月12日(火) 7時20分
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先日、中国の通販サイトタオバオにて映画撮影用の実物大戦車が販売されているという記事を書いたのだが、このような大物でなくても抗日ドラマ、抗日戦に関係する様々なグッズが販売されているのでレポートしたいと思う。
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【その他の写真】
戦記、小説、連環画、 DVD といったメディア商品はとりあえず置いといて、おもちゃ、コスプレ用品、お土産、プロ向け業務用品などを紹介する。
●抗日おもちゃ
つい最近まで、中国といえば偽物という認識がほとんどの人にあったと思うが、中国国内向け大手通販サイトに関して言えば、政府の指導により、あからさまな偽物が随分減った。減ったと言っても全くなくなったわけではなく、このあたりはいたちごっこで、海外向けなど相変わらず偽物ロレックスなどを扱っているセラーが跋扈するサイトもある。
中国ではレゴブロックの偽物が色々なブランドで売られている。ブランド名やロゴが全く違うので偽物と言っていいのか互換品と言っていいのか判断に苦しむのだが、このパチモノレゴのフィギュアに戦争シリーズがある。人民解放軍、アメリカ軍などにまじり日中戦争期の八路軍、 国民党軍、日本軍のフィギュアがセットで売られている。日本軍の将校は顔にちょび髭が顔に書かれているなど、なかなか芸が細かい。抗日ドラマ名物迫撃砲のおまけも付いている。(画像1)
また、数年前に発見したのだが、鉄道遊撃隊のおもちゃも売られていた。(画像2)こちらはどうやら絶版のようで、現在、中国の通販サイトでは見つけられなくなっており、在庫があるうちに購入しておけばよかったと少々後悔している。
●コスプレ衣装
昨年、南京で日本軍のコスプレをした若者が逮捕されたというニュースがあったのを覚えておいでだろうか?中国ではこのこういったコスプレ用の衣装が数多く売られている。三国志から現代のアメコミキャラまで、衣装、着ぐるみを専門で作るアパレルメーカーが各地にある。
当然、その中で抗日戦をテーマにした衣装があるのだが、軍服だけではなく田舎娘、店員、女学生といった脇役の衣装もある。イベントなどでの寸劇、広場舞などのユニフォーム として皆さん利用しているようだ。筆者もかつて八路軍のユニフォームを購入したのだが、安っぽい作業服上下にワッペン、帽子、ベルト、脚絆がセットになっているだけのものであった。また、寸劇や映画撮影などで使用するゴム製、木製の銃、手榴弾、軍刀なども定番商品として販売されている。(画像3)(画像4)(画像5)
また、コスプレ衣装ではないのだが、別のアウトドア用、首の日焼け防止の布タレ帽子は「鬼子帽」という名称で販売されている。抗日ドラマで日本軍の下っ端兵士が被っている帽子に似ているからだろう。大昔ハワイに行ったとき、同じものが「班長」がなまった「Honcho Hat」という名称で売られていたことを思い出す。(画像6)
●ペット用品
なぜか放し飼いが多い中国のペットだが、中間層が増えペット用品市場も激アツとなってきている。とくにペット服においては筆者の着ている服より高価なものまであり、ペットの地位向上に感心するばかりである。そんなペット服に日本軍のコスプレ衣装がある。猫や小型犬から中型犬クラスまでのサイズがあり、着せた姿はとてもかわいらしく、憎き日本軍とは思えないほどだ。日本軍の衣装なのにわざわざ「尖閣は中国のもの」と書いてあるのも脱力する。(画像7)
このシリーズには他に、ナース服、シェリフ、皇帝といったフツーのコスプレ衣装もある。宣伝文句を見ていると「これを着せてTikTokに投稿しよう」といったコピーがあるとおり、ウケることは確実だ。(画像8)
●お土産
2018年ジャッキーチェン主演の映画『レイルロード・タイガー』が公開された、ドラマ、映画と幾度もリバイバルされた有名過ぎる『鉄道遊撃隊』の話である。前段で『鉄道遊撃隊』のおもちゃがあることを紹介したが、この『鉄道遊撃隊』の舞台となった山東省棗荘(そうしょう)市のお土産として特製ボトルのお酒が売られている。
砲弾、ライフル、手りゅう弾と抗日ドラマでおなじみのグッズをイメージしたボトルに混じり、なぜか現代のミサイル型ボトルまである。中身のお酒は高アルコール度の白酒なので 『鉄道遊撃隊』を肴に一献いかがだろうか。(画像9)(画像10)
●レストラン向け用品
こちらは上級者向け。「日本鬼子投降餐具」というレストラン向けのトレースタンドだ。皿が乗る部分には「投降書」と書いてあるバージョンもある。面白いので欲しいのだが、自宅使いには少々サイズオーバー。ほかに、西遊記や三国志をテーマとした同様の商品が販売されている。(画像11)(画像12)
一部はアマゾンでも入手可能
たとえばパチモノレゴ、ペット服、ステージ衣装など日本軍もの見つけることが難しいのだが、同じシリーズの商品は日本のアマゾンに出品されている。中国からの発送になるものと、日本の業者が国内、もしくはアマゾン倉庫から発送するものとあるので、価格やセラー評価を参考にして、購入されてはいかがだろうか?
■筆者プロフィール:岩田宇伯
1963年生まれ。景徳鎮と姉妹都市の愛知県瀬戸市在住。前職は社内SE、IT企画、IT基盤の整備を長年にわたり担当。中国出張中に出会った抗日ドラマの魅力にハマり、我流の中国語学習の教材として抗日作品をはじめとする中国ドラマを鑑賞。趣味としてブログを数年書き溜めた結果、出版社の目に留まり『中国抗日ドラマ読本』を上梓。なぜか日本よりも中国で話題となり本人も困惑。ブログ、ツイッターで中国ドラマやその周辺に関する情報を発信中。twitterはこちらブログはこちら
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