Record China 2019年2月20日(水) 6時40分
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18日、韓国・朝鮮日報は、韓国経済の「唯一の成長エンジン役」を担ってきた半導体産業が、超好況が終わり停滞期に入るとともに、日米中による「韓国半導体覇権けん制」という「三重苦」にも苦しめられていると報じた。写真はソウル。
2019年2月18日、韓国・朝鮮日報は、韓国経済の「唯一の成長エンジン役」を担ってきた半導体産業が、超好況が終わり停滞期に入るとともに、米国、日本、中国による「韓国半導体の覇権けん制」という「三重苦」に苦しんでいると報じた。
記事によると、米ウォール・ストリート・ジャーナルが14日(現地時間)、「米中貿易交渉の中、中国が『向こう6年間で2000億ドル(約22兆円)の半導体を輸入する』と提案した」と報道したところ、この影響で15日、サムスン電子とSKハイニックスの株価が3.1%、4.7%いずれも下落した。中国の半導体輸入は昨年2990億ドルに達したと推定されるが、これは世界の半導体市場の半分以上に及ぶという。記事は「中国が輸入物量を米国企業に人為的に配分すれば、韓国半導体の輸出が萎縮することになる」と指摘する。半導体業界では「米国が中国を圧迫し、世界半導体市場の盟主の座を取り戻そうとしているのではないか」との声も出ているという。
また、記事は「最近の日韓関係悪化以降、日本の与党・自民党からは、半導体製造用フッ化水素の韓国への輸出を禁止しようという話が出ている」とも伝えている。韓国最高裁が新日鉄住金に元徴用工への賠償を命じた判決を受け、差し押さえた同社の韓国内資産の売却を行うと原告側弁護士が表明したが、「売却に着手すればすぐにも、フッ化水素の輸出禁止を検討する」とみられている。半導体用フッ化水素市場は日本の業者が事実上独占しており、サムスン電子とSKハイニックスも大部分を日本から輸入しているという。
さらに中国に関しては「半導体における台頭」をリスク要素に挙げている。業況の悪化にもかかわらず、中国政府は天文学的な額の投資を続けており、Yangtze Memory Technologies(YMTC)が多額の投資を行い、昨年下半期からメモリ半導体の生産を始めたことなどを紹介。その他にも、中国政府は民間とともに1兆人民元(約16兆3500億円)に達する半導体投資ファンドを組成し、新星業者を支援する方針だとしている。
記事によると、昨年、サムスン電子とSKハイニックスは半導体分野だけでそれぞれ44兆5700億ウォン(約4兆3800億円)、20兆8400億ウォンの営業利益を計上したが、そのほとんどは「輸出による稼ぎ」だという。しかし現在、半導体景気は停滞期に入っており、需要の減少による供給過剰が深刻化したことで、韓国メーカーの主力製品であるDRAMとNAND型フラッシュメモリの価格は急落傾向にある。2社の半導体在庫は増え続け、過去最多レベルを更新しているという。記事は「日中のけん制に業況悪化が重なったことで、昨年は過去最高の業績を記録した韓国半導体にブレーキがかかるのではないかとの懸念が広がっている」と伝えている。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「国の経済が光の速さで崩壊していってるのに、ただ見ているだけの政府」「米日中とも、自国の政策にプラスになることは与野党関係なく力を合わせているが、韓国はそれができない」「最大の敵=文在寅(ムン・ジェイン大統領)だ」「文大統領が外交も経済も駄目にして、唯一残った半導体までこのありさまに」「日本と経済戦争をしても、崩壊するのは韓国のほうだ。特に半導体は長期戦になれば、輸出が完全に駄目になる。世界3位の経済大国・日本に、こっちより大きな打撃を与えられると思うか?」など、主に政府に対する批判の声が多く寄せられている。(翻訳・編集/麻江)
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