日本の消費減少、成熟か絶望か―中国メディア

Record China    2019年2月21日(木) 12時30分

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17日、中国メディアの界面は、「日本の消費減少、成熟か絶望か」と題する記事を掲載。日本で消費が減少していることの意味について分析した。写真は無印商品。

2019年2月17日、中国メディアの界面は、「日本の消費減少、成熟か絶望か」と題する記事を掲載。日本で消費が減少していることの意味について分析した。

記事はまず、日本のバブル期の消費傾向について紹介。当時の若者は「クリスタル族」と呼ばれ、高品質なブランド物に囲まれた生活を送っており、自動車からインスタントラーメンに至るまで、「高品質高価格」がもてはやされたと伝えた。また、「ウォークマン」の登場により1人で音楽を楽しむようになり、コンビニエンスストアの台頭で、個人が消費する場所が増加したと分析した。

その上で、「バブル期には大量生産を拒絶し、ぜいたく品と個性的な製品を追求するのが日本人の消費特徴だったが、バブルの崩壊により消費傾向は、シンプルな生活スタイル、シェア経済へと大きく変化した」と指摘。「もはや富をひけらかすような消費はせず、物質に対する欲望が減少した」としている。

記事が「その典型的な例」として挙げたのが、ユニクロ無印良品の台頭だ。「ぜいたくさやおしゃれさではなく、エコや簡素さを生活スタイルとしている。無印良品を好む人は多いものの、無印良品の提唱する生活スタイルの真の含みを理解する外国人は決して多くない。この点、簡素さの追求は日本本来の伝統である」と指摘。「第2次世界大戦後の経済成長で、日本は一時的により高額な消費を追求するようになったものの、現在のシンプルさは本来の伝統的な姿に戻っただけ。日本人は自然と共存することを重視する価値観で、これこそが日本を独特な国にしているポイント」と論じた。

また、情報化社会となった現代では「シェア化」が進んでいるとも指摘する。「利他的な精神が促進され、特に東日本大震災後は、物質的な物が一瞬でなくなることを経験したため、物質を追求することに意義を見出さなくなっている」と分析。「シェアリングエコノミーが発展し、21世紀に入って日本の中古市場は1990年代の4~5倍の規模に膨れ上がり、古着店は2倍以上になった。ルームシェアも増えている」と紹介した。これについて、「結婚をしない人が増えているため、人との交流を求め、物や精神を分かち合っている」としている。

記事は、「日本の消費傾向はこの数十年間で大きく変化した。ぜいたくから簡素へと変わったが、この過程において日本の製品、設計、サービスは成熟し、真の美しさを体現するようになり、人々から称賛されるようになった」とし、「日本の低欲望社会は、経済の波を経験した後に静けさに戻ったからなのか、それとも現世に期待せず適当に生きればよいということなのか、恐らくその両方だろう」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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