自動車のナンバープレート、上海市で贅沢品に=小型乗用車1台分の価格に上るものも―中国

Record China    2013年1月30日(水) 9時57分

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29日、中国・上海市では自動車のナンバープレート1組の価格が新品の小型乗用車1台の販売価格に相当する。写真はナンバープレートをオークションで競り落とし代金を支払う上海市民。

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2013年1月29日、中国・上海市では自動車のナンバープレート1組の価格が新品の小型乗用車1台の販売価格に相当する。新華社通信が伝えた。

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先週末に上海市で行われたナンバープレート・オークションでは、平均価格が7万5000元(約108万円)にまで跳ね上がった。これはおよそ国産小型乗用車1台の販売価格に相当する。一年前は平均価格5万元(約72万円)だったので、毎月約2000元(約2万8000円)上昇した計算になる。

ある日系企業のマーケティング部長は7万7000元(約111万円)でナンバープレートを競り落とした。一方、彼女の所有するプジョーは10万元(約144万円)だ。4カ月前に車を購入してから、上海のナンバーのオークションに参加し続けてきた。「どっちみちナンバープレートは買わなければなりません。駐車したまま動かさないわけにはいきませんから」と話している。

上海市民以外にとって上海ナンバーは非常に魅力的な選択肢だ。上海市は上海ナンバー以外の車にラッシュ時の高架道路走行を認めていない。上海のナンバープレート・オークション制度は、中国各地の幹部を悩ませる交通状態問題を浮き彫りにするものだ。日増しに増加する石油消費量および深刻な汚染問題に対する人々の懸念を反映するものでもある。

上海市は毎月第3土曜日にオークションを行っており、毎回9000組あまりのナンバープレートが出品される。オークション参加希望者はまず必要事項を登録し、保証金2000元(約2万8000円)を納めてアカウントとCD-ROMを取得。CD-ROMのプログラムとアカウントを使用してオークションシステムにログインする。入札は3回しか行えず、毎回100元(約1400円)の手数料がかかる。

複雑に聞こえるが、上海市のオークション制度は北京市の制度よりも優れていると専門家は指摘する。オークションを行う上海市と異なり、北京市は抽選でナンバープレートを割り当てる。申請者の支払う管理費もずっと低い。

中国社会科学院都市発展・環境研究センター主任を務めたことのある牛鳳瑞(ニウ・フォンルイ)氏は「上海市の制度はより合理的で明確に感じる」と指摘。「北京市と上海市の違いは、上海市はナンバープレートの取得希望者にお金を払わせる点にある。北京市の制度は完全に運任せで、不適切な割り当てを招く可能性が高いように感じる。誰でも抽選に参加できるが、当選者全てが本当に車を買いたいわけではない」と述べた。

牛氏はさらに「無料でナンバープレートを手に入れた場合、本当に車を買いたかったわけではない人でも車を買いに行く可能性が高い。これは一定台数の『不必要な』自動車を生じさせ、北京市の道路への負担も増すだろう」と述べた。

上海市の制度には交通状況を改善する可能性があるが、オークション制度では富裕でない人には見ただけで尻込みするような高値がついてしまうとの声もある。

交通運輸部(交通運輸省)管理幹部学院の張柱庭(ジャン・ジュウティン)教授は「政府はインフラと公共交通の整備を強化して、より多くの人が自家用車ではなく、地下鉄や公共交通を選択するようにすべきだ」と指摘した。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山)

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