日本本社からの上層部らを軟禁、従業員のスト事件は本当に収束したのか?―中国版ツイッター

Record China    2013年1月31日(木) 18時4分

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18日、日本の電子部品メーカーの上海工場で、大勢の現地ワーカーが管理職らを軟禁した事件。一旦、収束したかに見られているが、“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトでは情報が錯綜している。写真は2013年1月、広東省広州市の清掃員らによる大規模なスト。

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2013年1月18日、日本の電子部品メーカーの上海工場で、大勢の現地ワーカーが本社から出張で訪れていた日本人上層部を含む管理職を軟禁した事件。一旦、収束したかに見られているが、“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトではさまざまな情報が錯綜している。

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電子部品メーカー・神明電機が上海に開設した工場で今月18日から19日深夜にかけて、本社から出張で来ていた日本人上層部10人と現地の中国人管理職8人が、約1000人の従業員らに取り囲まれ、工場内に軟禁された。最終的には地元警察によって救出され、同社社長を含む日本人幹部にけがなどはなかったという。中国内の報道では、従業員がこうした行動に出た理由は、一方的かつ不当な労働条件を押し付けられたためだとされ、その後、労働組合などの仲裁が入っているという。

事態は基本的に収まったかのように見られる。しかし、“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトでは連日、従業員と自称する人物たちが「ストは依然として続いている!我々労働者の権益を守ろう!」などとして、工場内で続行されるストライキの模様を明かし、社内の写真を公表している。こうした内部情報には、同社が23日付で従業員に交付した通達も。そこには、「会社との折衝は法にのっとって理性的に。通常業務を続行しながら行うことが、双方の権益を守ること」といった内容が記されていた。

同時に、ストに参加した従業員が武装警察の制圧に遭ったなどとさまざまな情報が錯綜し、「事実を知りたい」との声も少なくない。中には「私服警察がワーカーを監視する様子」とした写真も確認されている。

今回のスト以外にも、中国の労働現場ではこうした事態が多発しているようだが、労働争議がここまで注目を浴びるのも、社会から軽視され、取り残される一般労働者の生活苦が背景にあるように見受けられる。

“中国版ツイッター”には、このストを「支持する」「応援する」といった投稿が相次ぎ、以下のようなコメントも多く見られた。

「同志たちよ、この事実を広く拡散して、圧迫と搾取に立ち向かう上海の労働者たちの正義の闘争を応援しよう」

「ストをすることが違法だというのか?だったらみんな、お暇をもらって帰郷でもしたほうがましだ」

「労働者は指導者になりえないとでもいうのか?労働者は国の主体ではないのか?」

「我々労働者階級は自らの青春と汗水を費やして、国家の発展のために黙々と貢献してきた。しかし、我々の生活はよくなるばかりか先々の不安が増すばかりじゃないか。生活はどんどん苦しくなる。我々はすでに、労働者が国家の主人ではなくなり、奴隷に成り下がったことを知った。そして、我々の叫びは社会の平和を揺るがす不安要素だとされ、制圧の対象となっている。なぜなんだ?」(翻訳・編集/愛玉)

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