Record China 2013年2月1日(金) 22時34分
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28日、シンガポールのリー・クアンユー元首相は、隣国との領有権争いがエスカレートするなか、「中国は武力行使よりも外交的手段を選ぶ」との見解を示した。写真は中国の尖閣諸島関連書籍。
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2013年1月28日、英紙フィナンシャル・タイムズは「北京はやはり外交パワーを好む」と題した記事を掲載した。30日付で新華社が伝えた。
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中国の隣国が南シナ海と東シナ海の領有問題において、日増しに強硬な態度を示している。一方で、これらの国の対中貿易額は激減。この2つを結びつけて考えるべきだろうか?その答えを、シンガポールのリー・クアンユー元首相に聞いてみよう。
最新の貿易データによると、フィリピンの昨年の対中輸出額は20%減少。日本の対中輸出額は16%のマイナスとなった。フィリピンがスプラトリー諸島(中国名・南沙諸島)、日本が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権問題で強硬になっており、中国は経済的影響力を用いて両国に情報を発信している。戦略家のリー・クアンユー氏によれば、想定内のことであり、未来に起こり得ることを示唆するものである。
中国の指導者は米国に代わり、アジアの支配的な力になろうと本当に思っているのだろうか。リー・クアンユー氏は、「思っていないはずはない。彼らの覚醒した使命感は、あらがうことのできない力となる」と話す。アジアを再び重要視しようとしている国々に対し、同氏は「中国の隣国について考えるべきだ」と提案した。これらの国は、台頭中の中国に経済的に依存するマイナス面を意識している。13億の人口を有する市場から締め出すことで、中国は経済制裁を実施できる。
領有権問題がエスカレートした場合、中国が武力を用いて主権を主張しようとするだろうか。リー・クアンユー氏は、「他国が中国を怒らせないかぎり、その可能性はない」と回答。「中国は経済成長にエネルギーを含む輸入が欠かせないことをはっきりと理解している。同時に自由な海上航行も必要としている。中国はドイツと日本が犯した過ちを避けようと決意した」と語った。中国は技術力・軍事力の面で明らかに劣っていると自覚している。このため、現時点で米国と軍事的に対抗する可能性は極めて低い。これはつまり、短期的には中国が武力ではなく、外交的手段を選択することを意味する。
リー・クアンユー氏は、中国は強い理念で長期的計画を実行していると指摘。「中国は世界で最も強い国になろうとしている。この目標を実現するためには、高い経済成長率を維持するだけでなく、現在よりも慎重かつ繊細な態度を取ることで軍事衝突を防ぐ必要がある。領有権をめぐる衝突は、どの国の利益にもならない」と語った。(翻訳・編集/本郷)
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