Record China 2019年3月4日(月) 21時0分
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4日、日本新華僑報は、「米朝首脳会談の失敗は日本にチャンスを与えたかもしれない」と指摘する梁雲祥・北京大学国際関係学院教授の論評を掲載した。資料写真。
2019年3月4日、日本新華僑報は、「米朝首脳会談の失敗は日本にチャンスを与えたかもしれない」と指摘する梁雲祥(リアン・ユンシアン)北京大学国際関係学院教授の論評を掲載した。以下はその概要。
ベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談は、事前の期待とは裏腹に何の成果も見られなかった。双方はこの先も相互連絡が続くことを表明したが、北朝鮮問題の不確定性は増したようだ。
会談の結果は米朝そして中国、韓国が「愉快」とする内容ではなかったが、日本にとって福となるか、それとも禍となるかは何とも言えない。
東アジアに属する日本も当然のことながら、北朝鮮の核による脅威や南北の対立がもたらす安全問題に直面している。しかしこうした問題において、日本は長期的に端の方に置かれてきた。日本は他国と同様、北朝鮮の核や朝鮮半島問題に関心を寄せるだけでなく、過去の植民統治がもたらした賠償問題、日本人拉致という他国にはない難題を抱えている。さらに今の日韓関係は複雑だ。解決に至っていないこれら問題は「朝鮮半島問題」を「日本がひどく頭を悩ませる問題」にしてしまった。
もし米朝が和解し、北朝鮮の核問題が解決、南北関係の緩和が実現すれば、日本が受ける安全上の脅威も大幅に弱まる。実際の利益から考えると日本もこうした事態を望んでいるだろう。だが、目標実現の過程において、疎外されてきた日本は自国の利益が損なわれることも懸念している。例えば「米国は米国まで届く長距離弾道ミサイルの撤去だけを北朝鮮に求め、日本は依然、短・中距離ミサイルの脅威を受け続けるのではないか」などだ。そして、南北関係の改善も日本にとっては必ずしも「良い事」とは言えない。南北が歴史認識などの問題で日本にさらに強硬に出る可能性があるからだ。
結局のところ、北朝鮮問題において日本は米国と同調あるいは米国の片腕としてちょっとした働きをするにすぎない。米朝が歩み寄れば歩み寄るほど日本の力は発揮されづらくなり、南北の関係改善も日本が持つ疎外感を大きくさせる。つまり今回の米朝首脳会談の失敗はむしろ日本にチャンスを与えたかもしれないのだ。北朝鮮は対米関係の緊張時に日米の異なる立場を使ってそれぞれから利益を得ようとするかもしれない。もちろん、日本と北朝鮮に接近の意思があっても、それには限度がある。(翻訳・編集/野谷)
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