中国と米国、軍事衝突に発展する可能性は低い―有力国際紙

Record China    2013年2月18日(月) 6時0分

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13日、米紙は「巨人だが覇権主義ではない」と題した論説を掲載。中国と米国の緊張関係が軍事衝突に発展する可能性は低いと指摘した。写真は16日インド洋へ向けて青島軍港を出発する中国海軍。

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2013年2月13日、米紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(電子版)は、「巨人だが覇権主義ではない」と題した論説を掲載。中国と米国の緊張関係が軍事衝突に発展する可能性は低いと指摘した。16日付で環球網が伝えた。以下はその要約。

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現在多くの人が、中国と米国の関係悪化が軍事衝突を引き起こすのではないかと危惧している。しかし、覇権主義がすでに過去のものとなった今、両国が世界の覇権をめぐって戦争を起こす可能性は低い。200年前から絶え間なく発生している争いは、いずれも超大国のどちらかが世界を手中に収めようとしたことが原因だった。現在は状況が大きく変化している。破壊力が大き過ぎる核兵器を使用しての勝利は無意味だ。さらにグローバル化が進む今日、1つの国が経済的な完全勝利を収めることは、すべての人間に災いをもたらすことにつながる。

米中両国の国内にある相手国に対する敵意も減少している。10万人を超える中国人留学生が米国の大学で学び、数万人の米国人の若者が勉学や仕事、旅行などの目的で中国に滞在している。数百万人もの中国人が頻繁に海外へ出かけている状況は、旧ソ連と大きく異なる。また中国の多くの若者はインターネットを通じて世界に接触することができることも、覇権主義の時代と大きく異なる点だ。

無視することができないのは、こうした中国と米国の友好関係に基づいた楽観的な期待感も、両国の大衆がメディアによる対立を煽るような報道の影響を受けていることだ。その背景には「米国の衰退と中国の台頭」という意識が見え隠れしている。

実際に両国が開戦したとして、米国の地理的状況は中国よりも断然有利だ。国土の周りを大洋で囲まれている米国に対し、中国は中国に対して友好的ではない国々に取り囲まれているからだ。米中関係の安定にとって脅威になるのは、たがいの国内にある敵意ではなく、アジアに再興する可能性のある民族主義だ。北朝鮮と韓国、中国と日本、中国とインド、インドとパキスタンなど、いずれも民族主義の対立を煽ることで容易にコントロールを失ってしまうだろう。

こうした状況下で米国が求められるのは、19世紀の英国のように争いの地から離れ、争いに介在することなく地域安定に努める姿勢だ。米国が「世界の警察」ではなく調整役にとどまり、同時に中国がアジア一の大国となっても覇権主義国にならなければ、両者の衝突は回避できるはずだ。(翻訳・編集/本郷)

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