日本僑報社 2019年3月17日(日) 13時40分
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20日にさいたまスーパーアリーナで開幕するフィギュアスケートの世界選手権。注目はなんといってもけがから復帰する羽生結弦だ。中国人民大学の黄琳[女亭]さんは、自身にとっての羽生の存在について作文につづっている。
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20日にさいたまスーパーアリーナで開幕するフィギュアスケートの世界選手権。注目はなんといってもけがから復帰する羽生結弦だ。羽生は日本のみならず、中国でも高い人気を誇る。昨年の平昌五輪を見て羽生のファンになったという中国人民大学の黄琳[女亭]さんは、自身にとっての羽生の存在について作文に次のようにつづっている。
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「SEIMEI」という曲の終了と同時に、黒い手袋を着用して、陰陽師の服を着ていた羽生結弦は演技を終了した。彼は平昌オリンピックのフィギュアスケートで金メダルを獲得し、2連覇を果たした。彼が演技を終えると、ファンは大歓声と共に、いつものように羽生が好きなマスコット、クマのプーさんの人形をリンクに投げ込んだ。「何とか滑ることができました。とにかくたくさんの方々がサポートしてくださって、この会場で滑り切れてホッとしています」と彼は試合後に話した。
実は、私は平昌オリンピックを通じて、羽生結弦のことを調べ始めた。そして、彼の試合のビデオとドキュメンタリーをたくさん見るうちに、徐々に彼の魅力に引き寄せられて、ファンになった。なぜ私は羽生にすっかり夢中になっているのか?それは羽生が逆境に負けない強い意志を持っているからだ。
羽生は2歳の頃に喘息と診断された。喘息のために、貧弱な体力が彼の最大の弱さになった。2011年の東日本大震災のために、羽生は横浜に引っ越した。当時、彼はスケートを続けることに対し疑問を抱いていた。しかし、3年後に彼はソチオリンピックで優勝する最初のアジア選手になった。それから、2014年の中国杯に、羽生には衝突事故が起きた。彼は重傷を負って、演技に臨んだが、最後は銀メダルを獲得した。さらに2017年11月に、羽生は右足を負傷した。しかし、平昌オリンピックに参加するために彼は怪我を乗り越えて、復帰した。最後は66年ぶりのオリンピック連覇を達成して、フィギュアスケート界の絶対王者になった。
羽生は一体どうやって逆境を乗り越えていったのか?私はずっとこの問題を考えている。私は何よりも大切なのは羽生が夢を持っていることだと思う。そして、その夢に向かって努力を継続しているからだ。スケートを始めて以来、羽生はオリンピックの金メダルを目指した。彼にとって、高みを目指すことでしか成長できない。彼の夢の実現への道のりには挫折が連続した。しかし、彼は何度も失敗を重ねても、あきらめずに、ずっと頑張っていた。
実は、私にも夢があった。私は13歳のころ、北京大学を初めて訪問して以来、ずっと北京大学に入りたいと思っていた。夢を実現するため、私は一生懸命に勉強ばかりしていた。徹夜までして勉強していたこともあった。こんなに努力していれば、きっと北京大学に入れるだろうと思っていた。しかし、入学試験の直前に、病気になってしまったため、良い成績を取れなかった。北京大学に入ることができなかった、というわけだ。
中国人民大学に入って、私は先輩から成績が良ければ、北京大学の大学院に入ることができると聞いた。だから、今私の夢は北京大学の大学院に入ることだ。しかし、困難がたくさんある。私の専門は日本語だが、どんなに頑張っても、日本語はうまく習得できず、成績は良くない。自信がなくなってしまった。次は、高校時代と違って、大学にいると、自分しか頼れない。ほとんどの場合、助けてくれる人がいない。それから、大学院に入るなら、経済を勉強するつもりだ。しかし、経済を勉強するのに数学を勉強しなければいけない。今適切な授業がないので、自習が難しくて時間も不足している。
しかし、羽生結弦のことを知って以来、彼の不屈の精神や勇気に深く感心している。私も彼のような壁に向かい続ける存在になれるように努力していき、逆境を乗り越えたい。夢を夢と呼んで、空想しているだけでは、それは現実にならない。いつも羽生結弦のことを考えて、私は自分のことを深く考えていく。「怠けないでください、締めないでください。さらに一生懸命、努力しなければならない……」と自分を励ましている。(編集/北田)
※本文は、第十四回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「中国の若者が見つけた日本の新しい魅力」(段躍中編、日本僑報社、2018年)より、黄琳[女亭]さん(中国人民大学)の作品「孤高の星 羽生結弦」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。
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