Record China 2013年2月24日(日) 9時7分
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22日、人民日報は記事「新型肺炎(SARS)後遺症10年=尊厳ある生を渇望」を掲載した。記憶の中で風化しつつあるSARS。だが今なお苦しみに耐えている後遺症患者が存在する。写真は北京の病院で治療を受けるSARS後遺症患者。
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2013年2月22日、人民日報(電子版)は記事「新型肺炎(SARS)後遺症10年=尊厳ある生を渇望」を掲載した。
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60歳になる方渤(ファン・ボー)さんは病床からマイクロブログを使うことを覚えた。プロフィール欄にはSARS後遺症患者と書いているが、ネットユーザーからは「あれから10年が過ぎたのになんで治療中なんだ?」と質問される。
2003年春、中国をSARSが襲った。感染者は5000人以上。死者は349人と伝えられる。だが今となっては大多数の人にとってSARSは10年前の記憶にすぎない。当時の恐怖や不安も次第に薄れていった。だが後遺症に苦しむ人にとっては違う。SARSは彼らの人生をすべて変えてしまった。
2003年、退院した方さんは中国中央テレビ(CCTV)の番組に出演した。まだ髪も黒く、ちょっと太り気味だった方さんは「まるで生まれ変わったようです」と笑みを浮かべた。だが10年が過ぎた今、方さんの髪には白いものが増え、体はやせ衰えた。もはや笑うこともない。
時にはまだ飲み終えていない酒瓶で自分の頭を殴りつけたこともある。うつ病と診断された。毎年冬が訪れると、方さんは病院に駆け込む。気温が下がると、彼の関節は激しく痛むのだった。
SARSが流行した時、どのような治療法が有効か確立されていなかった。病院では患者に副作用について十分な説明をすることなしに糖質コルチロイドが大量に投与された。その結果、大量の後遺症患者が生み出された。骨壊死(こつえし)にさいなまれた彼らには、耐え難い痛みが一生にわたりつきまとう。
政府の保障も決して十分なものとはいえない。SARS後遺症患者に初めて治療費補助金が支給されたのは2007年のこと。2008年からは仕事ができる人には月4000元(約6万円)、できない人には8000元(約12万円)の生活費補助も支給されている。「SARS後遺症患者の救済にとっては大きな前進ですが、まだまた不十分です」と方さんは語った。(翻訳・編集/KT)
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