中国、海面が例年比で122ミリ上昇、西太平洋地域に迫る温暖化の影響―仏メディア

Record China    2013年3月2日(土) 0時8分

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27日、RFI中国語版によると、温暖化と沿海都市部の地下水汲み上げによる地盤沈下の影響を受け、2012年の中国沿海部の海面は例年より122ミリ高くなったことがわかった。これは2011年よりも53ミリ高く、ここ32年間の最高値である。写真は海南島。

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2013年2月27日、RFI中国語版によると、温暖化と沿海都市部の地下水汲み上げによる地盤沈下の影響を受け、2012年の中国沿海部の海面は例年より122ミリ高くなったことがわかった。これは2011年よりも53ミリ高く、ここ32年間の最高値である。専門家は、海面上昇による陸地面積の減少、潮間帯が失われることでの生態環境への影響を指摘している。

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中国国家海洋局が26日に発表した『2012年中国海平面公報』によると、中国の沿海部の海面は上昇傾向にあり、1980年から2012年まで、世界平均よりも高い毎年2.9ミリの速度で上昇している。1993年から2011年で計算すると、海面上昇速度は世界最高を上回る毎年3.7ミリとなった。

環流の影響を受け、中国の位置する西太平洋海域の海面は東太平洋海域よりも高くなっている。これが中国、日本、韓国の海面が世界平均よりも高い理由だ。だが、昨年は温暖化や気圧低下といった理由により、さらに異常な変化が起こった。

沿海地域の都市では、地下水の過剰汲み上げや大型建築物が原因となって広い範囲で地盤沈下が起きており、このことも海面上昇の原因の一つとなっている。中でも、天津上海、広東、海南省三沙市などでこの傾向が強い。

海洋局の責任者によると、海面上昇は沿海の低地帯の水没、湿地への変化、都市での洪水や海水の逆流といった脅威をもたらすという。中国の持つ6700あまりの島嶼のうち、海抜より低い位置にあるものは海面の上昇によって水没してしまう可能性もある。そのため、当局は堤防の建設、鉱物採掘の制限、生態系の回復と保護などを求めている。

同じく西太平洋地域に属す台湾も、同様に海面上昇の影響を受ける。シミュレーションによると、海面が50センチ上昇すると台湾は105平方キロメートルの土地を失い、50万人が影響を受ける。台北盆地を例にすると、海面が3メートル上昇するごとに、台北では30%から40%の地域が水没してしまうという。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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