Record China 2013年3月2日(土) 9時30分
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27日、中国全国老齢工作委員会弁公室は高齢者事業の発展状況に関する全面的な総括と評価を行った国内初の青書「2013年中国老齢事業発展報告」を発表した。資料写真。
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2013年2月28日、人民日報によると、中国全国老齢工作委員会弁公室(老齢弁)は高齢者事業の発展状況に関する全面的な総括と評価を行った国内初の青書「2013年中国老齢事業発展報告」を27日に発表した。報告によると、中国の高齢者は、人口の基数が大きく、高齢化の進行スピードが極めて速く、慢性疾患の罹患(りかん)率が高いという特徴を呈している。また、高齢化事業が現在直面している主要問題として、▽高齢化に対する頂層設計(国家理念・構造を再構築するための戦略的政策立案)と戦略的計画の立ち遅れ▽政府・市場・社会など複数の主体が共同で打ち立てる高齢化対策が未完成▽老後保障と医療保証の低水準▽農村における高齢者事業の発展の滞り――などが挙げられる。
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■日ごとに顕著化する「未富先老(豊かになる前に老いる)」現象
中国老齢科学研究センター主任を兼務する老齢弁の呉玉韶(ウー・ユーシャオ)主任は、「1952年と1953年に生まれた国民が高齢期に入るに伴い、中国は第一弾の高齢者人口増加ピークを迎えた。60歳以上の高齢者人口は1億9400万に達し、年平均100万人のペースで増え続けている」と語った。
高齢化の進行スピードが現代化の進行速度より速いことから、「未富先老(豊かになる前に老いる)」や「未備先老(老後の準備が整う前に老いる)」といった現象が日ごとに顕著になっている。中国の高齢者は、貧困・疾病・老化・高齢者サービス・介護・メンタルケアなどさまざまな面で、困難や問題に直面している。
■「一人っ子を亡くした」「自立した生活ができない」高齢者の介護が切実な問題に
中国老齢科学研究センターの党俊武(ダン・ジュンウー)副主任は、「一人っ子政策によって1人しか子供を産まなかった第一世代の親が高齢期に入っていることから、子供のいない、あるいは一人っ子を亡くした高齢者が増加傾向にある」と指摘。2012年の時点で、中国には一人っ子を亡くした家庭が少なくとも100万世帯あり、この数は年間7万6000世帯のペースで増え続けている。
青書によると、山東省青島市は2012年7月、全国に先駆けて長期医療・介護保障制度をスタートさせた。北京・上海の複数の商業保険会社が、自立した生活ができない高齢者の長期介護費用問題の解決に向け、同制度について検討し、関連保険商品の開発に取り組み始めた。
■都市建設は「全年齢層に対する平等」を目指すべき
老齢弁の呉玉韶主任は「中国では公共環境や日常生活環境の長期建設計画は長い間立ち遅れたままで、人口年齢構造の変化によるニーズに対する考慮も疎かにされていた」と指摘。例えば、▽6階建て以上の高層ビルにエレベーターは設けられていない▽歩道橋や地下鉄の上り下りが非常に不便▽信号が変わる時間が速すぎるため、高齢者の横断が危険に瀕している――といった具合だ。これからの都市建設は、高齢者の身体的特徴や生活習慣に十分に配慮し、「全年齢層に対する平等」という考え方を重視すべきであり、北京や上海ではすでに「高齢者への対応」のための都市コミュニティー改造に着手した。例えば、北京市高齢者対策部門は古い低層住宅のエレベーター設置を推し進めている。高齢者事業発展計画によると、「十二五(第12次5カ年計画:2011〜2015年)」末までに、在宅介護サービスのカバー率を、都市部で100%、農村部で50%とする方針だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/内山)
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