2013年3月2日、先日、北京故宮博物院内にある銅罐に観光客が自分の名前を彫り込んだ事件がネット上で話題になったが、北京市内の有名な観光地は心無い観光客による落書きであふれているという。新京報（電子版）が伝えた。

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名前が彫られた故宮の銅罐の写真がネット上に公開されると、これを見たユーザーたちから「まだ他の場所にもある」との投稿が相次いだ。これをもとに同紙記者が北京市内の頤和園、天壇公園などの観光地を調査。頤和園では乾隆帝の時代に鋳造された銅牛の他にも、廓如亭の外壁、十七孔橋の欄干などにも文字や絵が彫られていた。天壇公園内の有名な回音壁には一面にさまざまな文字が彫られ、まるでメッセージボードのようだった。

「貴重な文物に落書きをするのは、昔から行われている普遍的な現象だ」と、北京市文物局の職員。文物に字を書く、彫るなどの行為は元に戻すことの出来ない破壊行為であり、違法行為である。しかし、各観光地の管理部門は「明確な法律がないので、落書きをする観光客に対し、それを制止することは出来ても、罰金などを課すことは出来ない」と話す。

北京の観光地を訪れる観光客は非常に多く、観光地そのものの面積も広大であるため、落書きをする観光客を現場で発見することは極めて困難だ。北京市文物局の関係部門によると、今後はそれぞれの観光地に設置されている防犯カメラの数を増やし、犯罪行為の証拠収集に努める方針だという。（翻訳・編集/本郷）