Record China 2019年4月4日(木) 17時20分
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中国の零壹空間社が開発したロケットOS-Mが衛星打ち上げを試みたが失敗した。しかし中国の民間企業によるロケットは、米スペースXの初期の打ち上げの試みより達成率が高いという。
中国の民間会社、零壹空間(ワン・スペース)が開発したロケットOS-Mが3月27日に衛星打ち上げを試みたが失敗した。中国では2018年10月にも民間会社の北京藍箭空間科技が衛星打ち上げに失敗している。連続2度の失敗だが、米スペースX社の初期の打ち上げに比べれば、達成率ははるかに高いという。中国メディアの観察者が2019年4月1日付で報じた。
零壹空間は3月27日の打ち上げ失敗を受け、4月1日になり「非常に遺憾で残念でならないが、われわれ民営企業に(衛星用ロケットの打ち上げを)模索し試みる機会を与えてくれた時代に心から感謝する」などとするメッセージを発表した。
OS-Mシリーズは全長19メートルで離陸時重量は20トン。4段式の固体燃料ロケットで高度200-1000キロメートルに到達可能。自主開発率は90%以上で、地球周回軌道に小型衛星を投入することを目指している。27日には1段目ロケットの燃焼と分離に成功し、2段目ロケットが燃焼中の打ち上げ後45.68秒に異常が発生し、ロケットの姿勢を制御できなくなった。
18年10月に打ち上げられた北京藍箭空間科技のロケットは「朱雀1号」の名で、1段目・2段目ロケットの燃焼と分離に成功したが、3段目ロケットの燃焼中に異常が発生し、搭載していた衛星の軌道投入に失敗した。
零壹空間や北京藍箭空間科技は、中国政府が国内の民間資本による宇宙開発事業への参入を認める方針に転換したことを受け、2015年に設立された。
記事によると、上海交通大学航空航天学院(航空宇宙学部)の呉樹範常務副院長は、「朱雀1号」の打ち上げが失敗した際に、衛星の軌道投入には失敗したが打ち上げは「基本部分は成功」と論評した。1段目、2段目のロケット燃焼やフェアリング(ロケット先端部分の衛星など搭載物を保護する覆い)の分離に成功し、3段目ロケットにも点火し推力を得ることに成功したからで、呉副院長は「宇宙への道の80%は歩んでいた。スペースX社の1回目の打ち上げが離陸から25秒で制御不能になったのに比べれば、(3段目ロケットの点火までという)3歩を邁進した」と評したという。
中国では、ロケット開発による衛星打ち上げを目指す企業は、すでに80社以上に達しているとの見方もある。いずれも米スペースX社などと競争し、宇宙関連事業の「パイ」を獲得しようと狙っているという。(翻訳・編集/如月隼人)
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