砂漠に飲まれる村―甘粛省武威市

Record China    2007年4月4日(水) 8時35分

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甘粛省武威市の民勤県西渠村はバダインジャラン砂漠とテンゲル砂漠の間のオアシスだが、1980年代に湖が涸れてから廃墟のようになっている。レコードチャイナのカメラマンは奥さんと2人だけで村に住む魏光財さんを取材した。

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魏光財(ウェイ・グワンツァイ)さんの住む甘粛省武威市民勤県西渠村はバダインジャラン砂漠とテンゲル砂漠の間のオアシスだ。青土湖という大きな湖のほとりにあり、その美しい景色と湖がもたらす恵みは人がうらやむほどだったという。青土湖は最深部の水深が60メートルを越えるほどの大きな湖で、2000年以上前に編さんされた「書経」にも記載されている。

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しかし1960年代からだんだんと湖の水量が減り、80年代には完全に干上がってしまった。そして90年代には湖の跡を砂が埋め尽くし、完全に砂漠の一部になってしまったのだという。今ではどこに湖があったのか、まったくわからない。

今やほぼ廃墟同然の西渠村には、魏さんとその妻しか残っていない。他の村民はみな引っ越してしまったという。しかし55才になる魏さんは生まれ育ったこの村を去る気にはどうしてもなれないのだという。「もし私が引っ越してしまえば、この村は本当の廃墟になってしまう。それは忍びがたい」と魏さんはいい、「ここでがんばっていればまだ希望はあるかもしれない」とつぶやいた。魏さんは今年も村の周囲に新しい防砂林を植えたという。(翻訳/編集・高口康太)

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