Record China 2013年3月16日(土) 16時2分
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14日、中国・福建省南西部の山岳地域に、「福建土楼」と呼ばれる梅花のような美しい建築群がある。特殊な言語や文化・風俗を共有する客家(ハッカ)の人々が、安住のために築き上げた要塞のような集合住宅である。今回は福建省の土楼をご紹介する。
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2013年3月14日、中国・福建省南西部の山岳地域に、「福建土楼」と呼ばれる梅花のような美しい建築群がある。特殊な言語や文化・風俗を共有する客家(ハッカ)の人々が、安住のために築き上げた要塞のような集合住宅である。この住居形態は、12世紀から今日まで約900年の歴史を持っている。
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通常の土楼は長方形か円形をしており、厚い土壁(180センチ以上)と木の構造材からなる。高さは3階から5階、一棟に80世帯以上が入居している。土楼は複数の家族が対等な共同生活を送るモデル住居として、独特の特徴を持つ。 すべての部屋は同じサイズ、同じ材料、同じ内装で造られている。また、多くはひとつの住居を、血縁の一族が数世代にわたって占有する。一族が大きくなると、土楼を同心円状に建て増したり、すぐ近くに土楼を建て増して土楼群を造ったりした。こうして、一族は互いに近くにとどまり続けるのである。生活と防衛の機能が完璧に調和したうえ、その独特な外観や風情が旅人の目を引きつけている。
■永定土楼(えいていどろう)
永定土楼は福建土楼群の代表作と言えよう。中でも、振成楼(しんせいろう)、承啓楼(しょうけいろう)と遺経楼(いけいろう)はその典型的なものである。振成楼は中国伝統の易経思想「八卦(はっけ)」にもとづいて作られた。面積は約5000平米。北京のチベット仏教寺院・雍和宮、万里の長城とともに中国3大建築として知られる。内部には220の部屋があり、今でも数百人が普通の生活を営んでいる。承啓楼は「圓楼之王」の別名があり、1986年発行の1元切手の図柄にもなっている。この承啓楼の切手は当時、最も人気があったという。承啓楼(円楼)のすぐ隣には、世澤楼(方楼)、五雲楼(方楼)と3軒並んで建っている。いずれも、江氏一族の楼である。
■南靖土楼(なんせいどろう)
南靖土楼は永定土楼よりも新しく、20世紀に入って作られたものが多い。南靖県の多くの土楼は永定県の職人の指導のもとに造られたと言われている。田螺坑土楼群(でんらこうどろうぐん)、裕昌楼(ゆうしょうろう)、和貴楼(わきろう)、河坑土楼群(かこうどろうぐん)など複数の土楼から構成されている。
田螺坑土楼群は円形土楼3つ、楕円形土楼1つ、方形土楼から成るので、「四菜一湯(一汁四菜)」とも言われる。空から見ると、山間にたたずむ美しい梅花のようである。かつて米軍の衛星に発見され「中国の核ミサイル施設ではないか?」と、誤爆されそうになったというエピソードもある。
裕昌楼は直径36メートルの中型の円楼で、300年以上の歴史を持つ古い円楼である。老巧化して柱などが15度傾いている。また、5階建ては円楼としては珍しい高層である。
※本記事は楽旅中国(らくたびチャイナ)の特別提供。楽旅中国は、中国青年旅行社(CYTS)傘下で展開する中国旅行専門の日本語オンラインサービスです。
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