国営テレビが告発、深センのビルや地下鉄は「海砂入りで倒壊の危機」―中国

Record China    2013年3月16日(土) 16時44分

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14日、中国中央テレビは報道特集番組の中で、広東省深セン市にある主だった建物のコンクリートに海砂が使われており、倒壊の危険があると伝えた。写真は山東省青島市で摘発された海砂の違法採掘。

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2013年3月15日、台湾の聯合新聞網によると、中国国営の中国中央テレビ(CCTV)は14日の特別番組の中で、広東省深セン市にある主立った建物のコンクリートに海砂が使われており、倒壊の危険があると報じた。

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3月15日は「世界消費者権利デー」であることから、CCTVは14日に報道特集「アクション315」を放送。その中で、深セン市一の高さを誇る平安金融センタービルをはじめ、同市の地下鉄を建設する際にも、海砂を混ぜたコンクリートが使用されたと告発した。さらに中国の巨大複合企業・華潤グループが請け負った広東省最大の都市改造プロジェクト「華潤大冲村」でも海砂が使用されていると報じた。名指しされた華潤グループの子会社で香港上場している華潤置地有限公司は業績説明会を開く予定。

CCTVによると、急速な発展を遂げている深セン市では毎年多くのマンションや公共施設が建設されているが、開発業者らはより多くの利益を得るために通常のコストの半分ですむ安価な海砂をコンクリートに混ぜて使用しているという。この番組は大きな反響を呼び、多くの深セン市民からは自分たちの住む建物が「海砂危楼(海砂危険ビル)」ではないかと不安視する声が寄せられた。事態を重く見た深セン市の許勤(シュー・チン)市長は、市内の建物をローラー方式で調査するよう指示。抜き打ち検査の結果を発表するとした。

コンクリートに混ぜる砂は川砂が理想。やむを得ず海砂を使用する場合には、塩化物イオン含有量が基準値以下になるまで水で洗浄しなければならない。しかし深セン市内の建築材料市場で販売されているのはすべて無洗浄の海砂か、もしくは海水で洗浄した「水洗砂」であった。塩化物イオンは鉄筋コンクリート中の鋼材を腐食させるため、「建物の倒壊原因になる」とCCTVは伝えている。(翻訳・編集/本郷)

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