鉱業企業に汚染され乳白色に変わった川、住民は干ばつでやむなく生活用水に―雲南省昆明市

Record China    2013年4月3日(水) 10時49分

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1日、中国・雲南省昆明市東川区に川が1本流れているが、乳白色に濁っているために周辺の村民から「牛乳川」と呼ばれている。

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2013年4月1日、中国・雲南省昆明市東川区に川が1本流れているが、乳白色に濁っているために周辺の村民から「牛乳川」と呼ばれている。新京報が伝えた。

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東川区は雲南省の重要な鉱工業区で、川に面している大小数十社の鉱業企業から出る排水が川を乳白色に変色させている。また、現地では半月以上も雨が降っていないこともあり、多くの村民が水不足に悩まされている。貯蔵している水が底を尽いた村民は、乳白色の川で、比較的汚染が軽い場所の水を汲み、かめに3日ほど沈殿させてから、表面の水だけを使うように工夫しているが、どうしても水には辛みが残るという。

また、農作物の水やりにもこの水を使用するほか方法がなく、村民は「農作物の実りが悪く、害虫に掛かりやすい。その上、水やり後は土の上に白色の粉末が残る」と嘆いている。汚染は数年前からあり、特にここ2年は干ばつが続き雨量が減少したこともあり、周辺住民は乳白色に変色した川の水を使用せざるを得ない状態。

村民の証言によると、2012年に現地で自動車のラリーイベントが開催され、現地政府は鉱業企業に数日間営業を停止するよう指示した。すると、企業が営業を停止した数日は川の水が澄んでいたという。

さらに、被害に遭っているのは東川区の村民だけでなく、隣接している巧家県の一部の村も川の汚染の影響を受けている。同県は雲南省ではスイカの産地として名が知られている。しかし、スイカ農家によると川の汚染に影響され、3年連続で赤字となっている。汚染の情況が改善されれば栽培を続けてもよいが、そうでなければスイカの栽培はやめるほかないと村民は語っている。一方、現地の環境保護部門は、川に直接廃水を流すことは認められていないため、発見次第処罰を下すとしているが、周辺住民の生活に直結するとあって、住民らは一日も早い汚染の改善を願っている。(翻訳・編集/内山)

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