<コラム>先進都市杭州~令和の日本は中国から学べ?!(その1)

西村 健    2019年5月13日(月) 23時0分

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杭州で1週間を過ごし、その都会ぶりに驚愕することしきりだった。

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杭州。西湖で有名な歴史のある町であり、観光地である。中国8大古都の1つであり、13世紀は世界最大の都市であったこともある。南宋の首都「臨安」として栄華を誇ってきた。

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もちろん今でもユネスコ世界遺産に登録されている西湖をはじめ、観光資源に溢れた街である。しかし、実際はそれだけではないのだ。地下鉄が走っているは、人口が1000万人近くになるは、巨大都市に成長していたのだ。

杭州で1週間を過ごし、その都会ぶりに驚愕することしきり。まずは、その高層ビル群の数に圧倒される。

市政府もなんとも威厳のある建物である。

とにかく、デカい、広い、高い。未来都市感が溢れている。

■お札を使うのに一苦労~テクノロジーの発達

では、市民生活はどうだったのか。バスに乗車するとまず驚く。多くの人がQRコードかカードの利用である。ある時、硬貨すら持っていなかった筆者は支払いに一苦労であった。

それはバス以外のところも同じであった。お店での支払いで店員さんに迷惑をかけてしまったこと度々。テクノロジーに支えられている決済サービスは日本を追い抜いているのかもしれない。

地下鉄は、車内も日本とほとんど変わらない(手荷物検査はあるが)。東京で「中国人観光客の声がうるさい」というがそんなにうるさくもない。皆さん、ほぼ携帯とにらめっこしている。

そして、ライドシェア自転車。多くの人が気軽に使っている。QRコードで簡単に乗れるみたいだ。そして、バイクも電動みたいであり、音が静か。専用レーンがあるため、日本でのように轢かれそうになったりもしない(笑)。

■お札を使うのに一苦労

さらに街中にて驚いたのは無人コンビニ。街中の一角に普通にあった。ニュースで話題になっていたAmazonGOのような無人コンビニが既にあるのだ。

中国であるのは深圳くらいだと思っていたので、これには驚いた。アリペイをDLしていなかったので入店できなかったのは残念だ。

■でも、一番は人の優しさ・人間らしさ

英語は通じないし、色々困ることばかりではあった。しかし、嫌な思いをしたのは杭州国際空港で急いでいるオッサンに横入りされただけで、本当に色々な人に助けてもらった。なんといっても中国語で話しかけようとすると皆、嬉しそうに会話をしてくれるのである。日本語の本を読んでいると、珍しかったのか声をかけられたり、目的地まで連れてってくれたりもした。

戸惑っているたびに皆が助けてくれる。とっても気さくな感じの優しい人たち。ホテルのスタッフの人たちのサービスは日本ほど洗練されてはないが、何とかしてあげよう感が凄く、心優しさはおそらく今までにない程。「おもてなし」いう政府主導のどこかの国より、よっぽど人間らしい。

いたるところに社会主義の理念が掲げられてはいたが、もしかしたら社会主義的理念を人々が理解して実践しているのかもしれない。

■筆者プロフィール:西村 健

1975年の東京生まれ。慶應義塾大学法学研究科修士課程修了。アクセンチュア株式会社、(株)日本能率協会コンサルティングを経て、NPO法人日本公共利益研究所を設立。さまざまな行政改革やデータ分析・アナリティクスによる業務改革で手腕を発揮。中国のICTビジネスや中国政治に精通しており、中国の風水・道教を研究している。

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