2019年5月16日、人民網の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）アカウントによると、広西チワン族自治区で緊急出動中の消防車に道を譲らなかったとしてタクシードライバーが交通警察から処罰を受けた。

13日に同自治区玉林市で、火災の通報を受けた消防車が緊急出動中、交差点で信号待ちをしていた2台の自動車に行く手を阻まれた。先頭にいたタクシードライバーは、消防車に道を譲らなかった理由について「赤信号だったので道を譲るために前進して信号無視と判断されて罰金を取られるのが嫌だった」と語ったという。結局、このドライバーは14日に現地の交通警察当局から処罰を受ける羽目になった。

このトラブルに中国のネットユーザーは「この状況で信号無視したとしても、捕まらないと思うのだが」「譲ってれば捕まらなかっただろうに」「もう一度、学科試験を受け直すべき」といった感想が寄せられた。

一方で、タクシードライバーを非難する声以上に、当局の制度に問題があると指摘するユーザーが多く見られた。「これはタクシードライバーを一概には責められない。交通管理当局も、どうしてドライバーがそう考えたのか、よくよく自己点検すべきだと思う」「仮に赤信号を無視して警察に捕まった場合、処分を取り消すのに1か月くらいかかるだろう。どれだけの時間が無駄になることか」などの感想や意見が書き込まれている。

また、「前に救急車に道を譲るためにバス専用レーンに入ったら交通警察に捕まった。何度話してもらちが明かず、何週間か経って最終的にはコネを頼って処分を取り消してもらった」と体験談を披露するユーザーも。多くのユーザーが、交通違反の異議申し立てに関する手続きをもっと簡素化すべきとの見解を示した。（翻訳・編集/川尻）