大学生4人、散歩していたら開発区造成の廃土に「妙な石」…学術上の大発見と判明―江西省

Record China    2019年5月20日(月) 19時50分

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江西省萍郷市経済技術開発区にある江西工業工程職業技術学院に籍を置く大学生が、開発区造成のために出た廃土の中から妙な石を発見した。同市博物館の専門家が鑑定したところ、白亜紀後期の恐竜の卵と分かった。

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江西省萍郷市経済技術開発区にある江西工業工程職業技術学院に籍を置く大学生4人が、散歩中に妙な石を発見した。開発区造成のために出た廃土の中にあった。同市博物館の専門家が鑑定したところ、白亜紀後期の恐竜の卵と分かった。北京青年報が2019年5月18日付で伝えた。

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4人の大学生、黄誠浩さん、余林鵬さん、藍金シン(「シン」は「品」の「口」を「金」に代える)さん、章鋼潔さんは11日夕方、大学近くの山道を散歩していた。30分ほども歩いて引き返そうとした時に、赤褐色をした大きな「妙な石」を見かけた。石は開発区造成のために出た廃土の中にあったという。かなり大きく、表面にいくつかの丸いでっぱりがあった。破損はあったが、鶏卵のようにも見えた。

石を最初に発見した黄さんは、技術学院に入学した直後、萍郷市ではこれまでに恐竜の卵が多く見つかっていると教師から聞いたことを思い出した。そこで、携帯電話で「恐竜の卵」を検索して、その画像と目の前にある石を見比べてみた。「可能性はある」と判断したという。

そこで、萍郷市博物館に知らせることにした。博物館と連絡が取れたのは午後6時ごろで、暗くなりはじめていた。現場は山道で夜中に人がくることはなく、石全体としてかなり大きかったので、放置しておいても大丈夫と考えたという。

博物館には、だいたいの場所を教えておいた。博物館は翌日に人員を派遣することになった。まず大学で面会した後に、黄さんが現場まで道案内することになった。

博物館側が鑑定したところ、黄さんが発見した石には恐竜の卵6個があることが分かった。博物館は周辺をさらに調査し、恐竜の卵2個を追加して発見した。

黄さんが発見した「妙な石」は、萍郷市経済技術開発区の造成のために出た廃土だった。主に、萍郷中環路北路(中央環状路北路)から出た土と分かったが、正確な出土場所は特定できないという。

博物館職員の呉さんは、恐竜の卵の化石が見つかった土について、「紅層」と呼ばれる地層の土と説明。

「紅層」は現在から約2億年前から約1億5000万年までのジュラ紀から、ジュラ紀に続き約6600万年前までの白亜紀にかけて形成された地層だ。

呉さんは、見つかった化石について白亜紀後期のものとの見方を示した。化石は破損も進んでいるので、博物館として修復作業を行うと同時に、中央科学院の専門家に依頼して、さらに詳しい鑑定を行うという。

萍郷市では02年から、「紅層」の中から多くの恐竜の骨格や卵の化石が発見されており、さまざまな種類の恐竜が生息していた地だった可能性が高まっている。黄さんらが発見した卵の化石は、この仮説をさらに後押しするものとみられている。

中国では、出土した化石の所有権はすべて国家に所属することが法で定められている。黄さんらは「カネ目当て」で、「妙な石」の正体を確認したわけでない。「もし恐竜の卵の化石だったら、保護せねばならない。破壊してしまってはだめだ。特別に珍しく大切なものだから」と考えただけだった。

なお、黄さんら大学生4人は、新エネルギー車関連の技術を専攻しており、古生物学などを学んだ経験はないという。

博物館では黄さんらに対して、積極的に、労をいとわず、細心の注意で化石の保護に尽力してくれたとして、感謝状を手渡した。化石の保護についての順法精神も、感謝の理由という。黄さんは笑いながら「大学にも何か、表彰してほしいですね」と言った。化石の保護を認めて、広く奨励する意味があるからという。(翻訳・編集/如月隼人

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