米国経済は「日本病」にかかるやもしれない―中国専門家

Record China    2019年6月13日(木) 8時10分

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11日、環球時報は、米国経済が「日本病」にかかるかもしれないとする、北京約瑟投資の陳九霖董事長の評論文章を掲載した。写真はニューヨーク。

2019年6月11日、環球時報は、米国経済が「日本病」にかかるかもしれないとする、北京約瑟投資の陳九霖(チェン・ジウリン)董事長の評論文章を掲載した。以下はその概要。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は先日、「貿易問題やその他の事件がいつどのように解決するかは分からないが、FRBは一貫して適切な措置を講じて現在の経済拡大をサポートする」と語るとともに、限界まで利下げを行う可能性を示唆した。関連データを考慮すると、FRBが利率をゼロまで下げる確率は決して低くはないことが分かる。

米商務省が4日に発表したデータによれば、4月の米国内の工場受注は前月より0.8%下がり、製造業の製品出荷も同0.5%減少した。海外での新規受注も昨年7月以降で初めて減少に転じ、非農業就業者数も2010年3月以降で最低水準になった。中国との貿易摩擦が米国に与える影響がますます顕著になっている。

ジョージ・ソロス氏によるファンドのストラテジストだったドラッケンミラー氏は「もし米国がゼロ金利を実施すれば、それは経済予測が最悪の状態に達し、もはや正常な利率では経済を活性化できないところまで来てしまったことを意味する」と語った。本当に利率をゼロにしてしまった場合、資金の流出や長期的な資産の縮小といったリスクが生じ、ひとたび現実となれば2008年のような金融危機を再び引き起こす可能性がある。

この状況から思い出さない訳にはいかないのが、長期的な低金利を実施している日本だ。日本の「失われた20年」は利率が非常に低い20年でもあった。低金利は日本経済の衰退を軽減させる一方で、日本の金融業の発展に壊滅的なダメージを与えた。銀行の利ざやが縮小し、企業や家庭の債務が増えたのだ。

米国が低金利政策によって「日本病」に感染し得るかの判断は時期尚早だ。しかし、さまざまな事実から出発して分析すれば、米国の経済活性化に使えるツールの残りはすでに多くないのである。(翻訳・編集/川尻

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