人民網日本語版 2019年6月11日(火) 19時40分
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職場で特に何もしていないのにとても疲れると感じ、退社後は話をする気にもなれず静かにスマホをいじるかゲームをする。そんな会社員も多いのではないだろうか。
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職場で特に何もしていないのにとても疲れると感じ、退社後は話をする気にもなれず静かにスマホをいじるかゲームをする。そんな会社員も多いのではないだろうか。科技日報が伝えた。
同じく座っているだけなのに、一日中ゲームをすればリラックスできるのに対して、一日中仕事をすれば疲労困憊する。これはなぜだろうか。心理学の視点から見ていこう。
◆目に見えない感情労働
仕事中には人間関係を維持するため感情をコントロールしなければならず、多くのエネルギーが消耗する。米国の社会学者のホックシールドはこれを感情労働と呼んでいる。これは職員が組織の感情ルールに基づき外在的な行動を調整し、仕事中に組織を満足させる感情を示すことを指している。つまり嫌な思いをしていたり怒っていたりしても、仕事の需要に合わせ個人的な感情をコントロールしなければならないということだ。笑う時は笑い、我慢する時は我慢する。そのためオフィスでの仕事は指や頭を動かすだけでなく、感情労働という目に見えない消耗も含まれる。
例えばある新規プロジェクトを推進しようとしているものの、他の同僚の利益を脅かす場合、非協力的で嫌がらせをしてくる彼らに憤り、挫折感を味わうだろう。その場合には感情を極力コントロールし、さらには衝突を処理するため頭を絞らなければならない。こうして一日がたてば、仕事をそれほどしていなくてもボロボロになるだろう。
そのため私たちはある物事に専念するとそれほど疲れないが、複雑な職場の人間関係と関わると心が疲れやすいと感じる。
頭脳労働は目に見えるが、感情労働は見落とされがちだ。だがこれも仕事に不可欠な部分であり、精神を極度に消耗しやすい。上司から叱られ、同僚と競い、取引先から文句をつけられるなど、これらの人間関係の緊張は刺激の元になり、ストレスを生む。仕事への影響を避けるため、この個人的な感情を抑えるしかない。しかしそうするほど体が不快になり、疲れやすくなる。
◆意志のコントロールもエネルギーを消耗
私たちは感情をコントロールするため多くのエネルギーを用いるだけでなく、意志もコントロールしなければならない。
撮影、心理学、ゲームなど自分がやりたいことをやれば、飲まず食わずで10数時間続けても疲れることはないだろう。一方で、会社で8時間働くと、力を使い果たしたと感じがちだ。この差はどこにあるのだろうか。自分がやりたいことであればそれに専念できるが、やりたくないことであれば自分の意志をコントロールするのにエネルギーを消耗してしまう。
米ケース・ウェスタン・リザーブ大学の心理学者であるロイ・バウマイスター氏は自己コントロールの研究に基づき、自己消耗理論を打ち立てた。この理論によると、意志をコントロールしたり、行為を選択したり、方針を決定したりする際には心理的なエネルギーを消耗するが、これには限りがあるという。短期間内であれば自己コントロールを行える回数は限定的で、コントロールが必要な行為が増えるほど消耗するエネルギーも増える。頭脳労働、感情労働、意志のコントロールはエネルギーを必要とし、その回復には時間がかかる。運動後に休憩し体力を回復するようなものだ。
勤務中に意志をコントロールすることによる心身の疲れも一般的だ。例えば仕事に意義がないと感じれば、些細なことをしただけでも疲れを覚える。心の葛藤があり、反感を抱きながら自分を説得する必要があるからだ。この相矛盾する意志のコントロールがエネルギーを消耗する。さらには仕事中の考え事がある。勤務中に配偶者、両親、子供との関係をいかに処理するかを考え、複数の任務を同時に行うことでエネルギーが消費される。
◆慢性ストレスで心身共に疲れる
長期的な慢性ストレスは、心身が疲れる原因の一つだ。
ストレスは次の2種に分かれる。まずは急性ストレスで、明日中にプランを提出せよと急に言われるなどの突発的な状況だ。もう一つは慢性ストレスで、今月のノルマが厳しくて達成が困難といった長期的に存在するストレスだ。急性ストレスの場合ストレスが解消されると体がすぐに回復するが、慢性ストレスは茹でガエルの状態で、体を持続的に緊張状態に置き、常に解消されず残っている。
慢性ストレスは会社員の心身のコンディションを脅かす。例えば毎日目覚め、ノルマを達成できなければ、仕事が上手くいかなければ、リストラされればどうしようかと心配するならば、これらのストレスにより私たちは本能的に「戦うか逃げるか」という緊張状態に置かれる。危険に対処するため体がストレスホルモンを分泌する。ストレスが解消されれば、体はすぐに休憩と充電を必要とする。通常は回復に24−48時間かかる。ストレスが長期的に存在すれば倦怠期に入り、体がだるく、免疫力が低下するといった慢性疲労症候群が生じる。
最後に、会社員に疲労解消の最も効果的な方法を勧めたい。それは瞑想だ。心理学の研究によると、瞑想は感情を上手に処理し、集中力を鍛えストレスを解消できる。瞑想により脳のエンドルフィンの分泌が活発になり、心の喜びと安らぎをもたらし、体もリラックスできる。そのため仕事に疲れた時は手を休め、数分間瞑想してはどうだろうか。(編集YF)
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