スマホで支払い?中国ではもう古い―米紙

Record China    2019年6月16日(日) 11時50分

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12日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルはこのほど、「スマートフォンで支払い?中国ではもう古い」とする記事を掲載した。資料写真。

2019年6月12日、中国紙・環球時報によると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルはこのほど、「スマートフォンで支払い?中国ではもう古い」とする記事を掲載した。以下はその概要。

モバイル決済の普及において米国企業を一足飛びに追い抜いた中国のテクノロジー大手は現在、人々にスマホを使わずに単にスクリーンを見ることによって支払いをさせることを試みている。

中国の2大モバイル決済ネットワークであるアリペイ(Alipay)とウィーチャットペイ(WeChat Pay)をそれぞれ運営するアント・フィナンシャルとテンセントは、独自ブランドの顔認証スクリーンを、販売スピードや効率性を高める手段として全国の小売店に売り込みをかけ、中国のキャッシュレス社会の次の段階で優位を争っている。

アナリストは「中国では顔認証がかなり成熟した段階に発達しており、今後キャッシュレス取引の標準的機能として採用される可能性が大きい」と話す。

どちらの会社も、これまでにどれだけの小売店がこの新技術を採用したかを明らかにしていない。だがアリペイまたはウィーチャットペイを利用できる顔認証装置は、中国各地の自動販売機や食料雑貨店、病院でも目につくようになっている。

中国は、政府や企業による市民や従業員の監視システムから公衆トイレのペーパーホルダーに至るまであらゆる場所に使われている顔認証技術の開発の最前線を走ってきた。米フライドチキンチェーンKFCの杭州の店舗が中国国内で初めてアリペイの顔認証決済技術を導入して以来、中国大手ベーカリーチェーンの味多美はこの最新の決済装置を300以上の店舗で導入している。味多美によると、顔認証決済装置はレジ係の仕事を60%以上効率化し、一部の店舗では顧客の70%以上が顔認証による支払方法を選択しているという。

プライバシーへの懸念は潜在的な問題だ。中国支付清算協会が昨年行った調査によると、モバイル決済ユーザーの85%が顔認証や指紋認証などの生体認証決済に前向きだった一方で、70%以上が最大の懸念として個人データの安全性を挙げている。

顔認証装置を使った決済について、利用者からは「鉄道の駅でボトル入り飲料水の代金を支払ったが手続きが面倒だった」などと期待したほどスムーズではなかったとの声がある一方で、「すごく便利だ。スマホを家に忘れたりバッテリーが減ったりしてモバイル決済ができなくなる不安から解放される」などの好意的な声もあるという。(翻訳・編集/柳川)

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