人民網日本語版 2019年6月18日(火) 21時40分
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秦時代の兵馬俑の表面には当初、色鮮やかな上絵が施されており、今にも動き出しそうな「地下軍団」だった。ところが2000年以上の埋蔵の間、兵馬俑は出火、穴の崩落、地下水の侵食などの破壊により、出土後には少量の上絵しか残っていなかった。
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秦時代の兵馬俑の表面には当初、色鮮やかな上絵が施されており、今にも動き出しそうな「地下軍団」だった。ところが2000年以上の埋蔵の間、兵馬俑は出火、穴の崩落、地下水の侵食などの破壊により、出土後には少量の上絵しか残っていなかった。出土状況によると、兵馬俑の上絵は漆、鉱物の顔料、礬水(調和剤)の3種が中心だった。上絵は漆を塗った後に施されていた。中国新聞網が伝えた。
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西北大学文化遺産学院文化財保護学部の楊●学部長(●は王へんに路)によると、秦時代に使われていた顔料の多くが粒子状の無機鉱物顔料で、付着力が弱い。その付着力を強化し、上絵の安定性を高めるため、古代の人々はこの粒子の中に粘着性を持つ物質(礬水)を加えていた。これらを均等に撹拌した後、筆などの道具によって上絵を施していた。
西北大学と秦始皇帝陵博物院の共同研究により、礬水の分析に関する新たな成果が明らかになった。研究者は文化財が出土すると直ちに剥がれ落ちた上絵を集め、サンプル汚染の可能性を最大限に引き下げた。GC/MSを利用しサンプルのアミノ酸、脂肪酸、糖類物質を分析し、上絵の塗料の残留量と種類を導き出した。
研究結果によると、上絵で使用する礬水の選択には厳格な規定がなかった。職人たちは現地の材料を使用していたか、各自の習慣に基づき礬水を選択していた可能性がある。時代が古く埋蔵されていた時間が長いため、兵馬俑の上絵の塗料は失われたか分解されており、残留量が極めて少ない。これは剥がれ落ちやすい重要な原因かもしれない。そのため出土後は直ちに上絵の固定処理を施すべきだ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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