中国政府の新たな言論統制策「七不講」、報道の自由など7項目を大学で議論禁止に―香港紙

Record China    2013年5月13日(月) 14時18分

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11日、香港紙・明報は、中国共産党が大学教師に学生と議論してはならない7項目の禁令を公布したと報じた。政府は大学教員に報道の自由や市民社会、市民の権利に話してはならないとの禁令を通達した。写真は北京大学。

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2013年5月11日、香港紙・明報は、中国共産党が大学教師に学生と議論してはならない7項目の禁令を公布したと報じた。

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「七不講」と呼ばれているこの禁令は、中国のマイクロブログでネットユーザーが暴露したもの。通達は「各大学は教師に“7つの話してはならない項目”を伝達せよ。『普遍的価値、報道の自由、市民社会、市民の権利、党の歴史の誤り、特権貴族的資産階級、司法の独立』などが含まれる」という内容だという。

暴露したネットユーザーは「これほど直接的かつ具体的に教師の授業内容に干渉するのは近年では初めて。報道の自由や市民の権利すら話できないとなれば、それでも大学と言えるだろうか」と疑義を呈している。

「七不講」を暴露したアカウント「新常識2016」はまもなく削除された。ネットユーザーによると、このアカウントは上海の大学教師のものだという。メディアの取材に対し、敏感な問題なのでこれ以上のコメントは避けたいと回答している。また、中国労働関係学院の王江松(ワン・ジアンソン)教授も通達は事実とネットでコメントしたが、こちらもまもなく削除されている。

ある教育界関係者によると、ある大学の幹部は「教師一人一人に通達書は配られない。学校にだけ配布され、会議において口頭で伝達することになるだろう」と話していたという。また、ある大学教授は匿名で、「禁令は何を目的したものかも伝えられていない」と明かし、禁令の期限についても明らかにされることはないだろうとの見通しを語った。

華東政法大学憲法学の童之偉(ドン・ジーウェイ)教授は、「中華人民共和国は憲法に基づいて国を統治する」と憲法に規定があり、政策や講話、通達、秘密文書で統治するものではないと強く批判した。

北京の政治評論家、章立凡(ジャン・リーファン)氏もおまりにも古めかしい思想統制手段と指摘。禁令は政策者の狙いとは逆に、今の政治体制のどこに問題があるのかをみなに教える結果になっているとコメントした。(翻訳・編集/KT)

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