Record China 2019年6月29日(土) 15時30分
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環球時報は26日、米中関係が冷却化する中で米国に留学している中国人学生から「今年は中国に戻れない」との声が出ていると報じた。写真はジョン・F・ケネディ国際空港。
環球時報は2019年6月26日付で、米中関係が冷却化する中で米国に留学している中国人学生から「今年は中国に戻れない」との声が出ていると報じた。
記事によると、米ライス大学で化学エンジニアリングの博士課程に在籍する中国人留学生が「今年は実家に帰れなさそうだ。ビザの制約を受けていて、もともと5年滞在できたビザが毎年更新に変わってしまった。去年中国にある米国大使館でビザ更新しようとしたら、1カ月もパスポートを預かられてしまった。今年はもっと厳しそうだ」と語った。
この学生によると、別の学生が今年2月の春節に帰国し、その後米国に戻ろうとした際に、米国大使館にパスポートを数カ月間預かられる事態も発生しており、留学生の間で「パスポートが手元にないことで留学期間や卒業に向けたスケジュールに影響が出るのではないか」との懸念が広がっているという。
さらに、「センシティブな部分に関わる専門分野を学んだり研究したりしている博士や教員は、中国に帰国する際に米国の税関で厳しい検査を受けることになる」と説明。ある中国人教授は「電子機器をはじめ、あらゆる荷物の検査を受ける羽目になった」と漏らしている。
このほか、記事はこれから米国に留学しようとしている中国人にとっても状況は厳しくなっており、入学を拒否されるケースが頻繁に発生しているとも紹介した。
米国内で輸入代行業を営む中国人からは「貿易戦争で商売の雲行きが明らかに怪しくなった。仕入れコストが上がっただけでなく、中国へ送る貨物が米国の税関で開封される確率が30%程度にまで高まったほか、物流もかなり遅くなった」との声が出ている。また、米国の宇宙開発企業「スペースX」に勤める中国人からは「貿易戦争の影響は小さいが、仕事の内容が内容なだけに、米国から出るのが難しい」との声が出ているという。(翻訳・編集/川尻)
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