Record China 2019年6月30日(日) 5時50分
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科技日報は27日、日本が多くのノーベル賞受賞者を輩出する秘訣について紹介する記事を掲載した。資料写真。
2019年6月27日、科技日報は、日本が多くのノーベル賞受賞者を輩出する秘訣について紹介する記事を掲載した。
記事は、日本が過去18年で18人のノーベル賞受賞者を出しており、「量産している」と言っても過言ではないと指摘。その上で、京都大学の宮春傑(ゴン・チュンジエ)氏(全日本中国人博士協会理事)の説明を伝えた。
宮氏は、「独創的な研究の奨励と幼い時からイノベーション能力を育てること」が日本が持つ秘訣の1つと分析。「日本の大学の科学研究では独創的な研究を強く奨励している」「京都大学は『科学者の揺りかご』と呼ばれている」と紹介し、新たな方向性の研究をすることが奨励されているとした。
また、日本では小中学校や幼稚園でさえ、イノベーションに関する授業があり、イノベーション思考の訓練や手作業の能力を育てていると指摘。京都大学では毎年中学生を実験室に招き入れ、1カ月間の研究訓練を行っていることや、定期的に大学を見学できる機会があり、社会人から幼稚園に入る前の子どもまで教授の話を聞き、実験室で実験器具や研究内容を知り興味を育てることができると紹介した。
別の秘訣として宮氏は「協力と匠の精神」を挙げた。「日本の科学研究はチームでの協力を推し進めている」とし、「各自の研究成果はチーム内で共有され、良い実験方法はすぐに研究室全体で採用される」と説明。こうした協力はチーム内にとどまらず、学部を超えた協力も見られると論じた。
匠の精神については「科学研究作業においても大いに発揮されている」と紹介。日本の学者は細部を重視しており、問題や違いを徹底的に調べるために、「多くの日本の学生は実験で見られた小さな現象のために寝食も忘れるほど研究に没頭している。この種の精神には敬服する」と論じた。
宮氏はさらに「科学研究に一定の保障があることと、評価は論文だけではないこと」も秘訣の一つとして紹介。多くの学生は実験器具の破損や高い材料費を心配して実験に臆してしまうものだが、日本ではその種の心配はないと紹介した。そして、「科学研究の評価は論文や特許だけでなく、科学研究能力と成果の産出も重視しており、比較的公正で厳格な評価システムがある」と指摘した。
宮氏は最後に、「全体的に見て、日本の科学研究は生産実践や社会サービスを方向性としている」と分析。「厳密な学風、イノベーションの重視、飽くなき追求」が、日本の科学研究に対する多くの中国人留学生の感想だと結んだ。(翻訳・編集/山中)
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