なぜ日本の漫画は西洋でも受け入れられるのか―中国メディア

Record China    2019年7月14日(日) 13時0分

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10日、新華網は日本の漫画が西洋でも受け入れられる理由について分析する記事を掲載した。資料写真。

2019年7月10日、新華網は日本の漫画が西洋でも受け入れられる理由について分析する記事を掲載した。

記事は、大英博物館で日本にとっては国外最大規模のマンガ展が開催されており、多くの人が見学に訪れていると紹介。特に若者の見学者が多く、これらの若者は「NARUTO-ナルト-」や「ピカチュウ」「鉄腕アトム」などをよく知っており、ハリウッド映画の「名探偵ピカチュウ」にも期待しているとした。

では、なぜ日本の漫画は西洋でも受け入れられるのだろうか。この疑問を胸にマンガ展を訪れたという記者は見学後、「日本の漫画は伝統的な木版印刷を脱却したが、その誕生からずっと現代工業の生産方法の影響を受けており、日本に浸透した西洋文化により形作られてきた。つまり、いま世界に発信している日本の漫画は、日本と西洋の2つの文化が共同で作り上げた作品だ」と論じた。

その上で、「1859年に開港した横浜に、欧州の風刺漫画が西洋の新聞と共に入ってきた。日本最初の政治風刺雑誌もこの時に登場した。その後、日本で発行された米国の新聞の文芸欄に日本漫画の面影が見える」と説明した。

記事は、日本の現代漫画の起点とされている手塚治虫氏の「新宝島」は、「第2次大戦後、ディズニーと西側の映画の影響を受けてできたものだ」と説明。「当時の日本は米国に占領されており、作者の手塚氏は映画の構図とモンタージュ手法を漫画の中に取り入れることを試みた」と論じた。

記事は、手塚氏の別の代表作である「鉄腕アトム」は、「米国の影響を受けている」と紹介。「原子爆弾を経験した日本社会は戦後、原子力エネルギーに対する反感が強かった。日本政府と米国政府は原子力発電の日本での発展を希望しており、こうして『アトム』が誕生したのだ」「アトムとは原子の意味で、原子力エネルギーを平和利用するイメージキャラになった」などと述べた。

このほか、マンガ展で強調していたのは、「日本の漫画には善良や正義などの要素もあるものの、その発展過程において多くの意義や目標を持っておらず、『意図的に作られた感じ』『教育感化』に過ぎることはなく、現代社会の発展の産物として気軽で面白い体験を提供しているだけ」であることだと紹介。「この種の体験は普遍的に人間の感情や理性に符合するもので、西洋文化と東洋文化の両方の影響を受けた日本の漫画は、より容易に文化と伝達の壁を超えることができた」と主張した。(翻訳・編集/山中)

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