2013年5月31日、浙江在線は、見習いコックになっていた逃亡中の汚職官僚が逮捕されたと報じた。警察は100店舗以上のレストランを食べ歩いて発見したという。

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5月29日、半年近くも逃亡を続けていた蒋公開（ジアン・ゴンカイ、46歳）が逮捕され、浙江省温州市に移送された。蒋は温州市濱江新区建設管理弁公室市政徴収管理処党支部の元書記。また、都市再開発を担当する第3セクター、都市融資集団も担当していた。蒋はその権限を乱用し、2010年から政府名義で5000万元（約8億円）もの融資を勝手に集めていた。昨年12月、返済できずに逃亡している。

今年3月、福建省泉州市石獅市近隣に潜伏しているとの有力情報を得た警察は、捜査員を派遣した。しかしそこから先は足を使って調べるしかない。捜査員らは毎日、異なるレストランを回って食事し、店員らに蒋の写真を見せて探していた。

そんな捜査が1カ月以上も続いた5月27日のこと。捜査員はあるお粥の店を訪れた。お粥をおいしくいただいた後、写真を見せると店長はびっくり。なんとその店で働いている見習いコックそっくりだという。

聞くやいなや、捜査員は厨房に駆け込み、「蒋公開！」と大声で叫んだ。すると一人の男が直立不動になり、「はい」と返事。実は蒋は軍隊経験があり、反射的に軍隊のあいさつを返してしまったのだという。

かくして逮捕された蒋だが、手元にはほとんど金を持っていなかった。実はサッカー賭博が大好きで、負けが込んだために詐欺に手を染めたのがきっかけだったという。温州市から逃亡する時にも所持金はたった1万元（約16万円）しかなかったのだとか。食うに困って月給1800元（約2万8800円）の見習いコックの仕事を始めたと話している。（翻訳・編集/KT）