橋下氏らの火遊びは自傷に終わる―中国メディア

Record China    2013年6月5日(水) 12時10分

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4日、AFP通信によるとアジア安全保障会議に出席中の日本の小野寺五典防衛相は1日、「安倍晋三首相はこのような発言を認めていない」と述べ、橋下徹大阪市長の「慰安婦」関連発言を正式に否定したと人民日報海外版が伝えた。

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2013年6月4日、AFP通信によるとアジア安全保障会議に出席中の日本の小野寺五典防衛相は1日、「安倍晋三首相はこのような発言を認めていない」と述べ、橋下徹大阪市長の「慰安婦」関連発言を正式に否定したと人民日報海外版が伝えた。

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「慰安婦」に関する発言は日本と周辺国の関係において長年の敏感な問題だ。だが橋下氏は先日「慰安婦」制度について、当時軍の規律を維持するために必要だったと声を大にしたうえ、日本の政府または軍が「慰安婦」の連行、脅迫を直接行なったことを示す証拠はないと述べた。活発な政治屋である彼は、この大仰な発言がもたらしうる結末を本当に考えなかったのだろうか?

橋下氏の発言には、ただちに各国・各界から厳しい非難の声が上がった。韓国、中国などかつて蹂躙された周辺国は言うまでもなく、国連拷問禁止委員会も深い懸念を表明したうえ「日本は第2次大戦中に強制連行され、虐待された『慰安婦』に謝罪と賠償をしておらず、拷問等禁止条約の『慰安婦』に関わる条項を履行していない」と指摘した。

国内では橋下氏はなおさらに「四面楚歌」だ。自民党、民主党系、共産党が市議会に提出した問責決議案によって彼は危うく市長職を失い、名実共に「捨石」となるところだった。

敏感な問題に触れればリスクを伴うのは必至だ。橋下氏は当然この点を理解している。だがハイリスクは通常、ハイリターンも意味する。彼は日本政界の右傾化という「追い風」に乗って、右翼の急先鋒たる本来の姿を発揮し、機に乗じて人気を高めようとしたのかもしれない。ただ、あらゆる計略をめぐらしても、凄まじい勢いの正義の力にはかなわなかった。

「陰謀論」の観点に立てば、橋下氏は自民党を助けたとも言える。彼が大いに放言したことで、安倍政権の一連の強硬姿勢の印象が薄まっただけでなく、日本維新の会の票が自民党に流れ、次期参院選で一人勝ちする流れが一段と明確になった。

国内外の集団非難を前に、橋下氏が「捨石」となる運命はすでにほぼ確定した。だが彼の発言は日本右翼勢力増大の氷山の一角に過ぎないとの懸念を禁じ得ない。「慰安婦」問題、教科書、南京大虐殺……。鮮血で描かれた歴史の1つ1つが、下心ある日本の政治屋によって入念に抹殺され、公然と否定される。意識的に歴史を歪曲し、かつて自らが犯した犯罪を認めることを拒み、かつての「強大さ」を取り戻そうと手ぐすねを引いている。このような隣人、このような世界の一員を前に、どうやって人々は心を落ち着かせられよう?

橋下氏の「慰安婦」発言がくすぶり続ける中、ドイツ誌シュピーゲルはドイツ政府がホロコーストの生存者への援助の増額を約束し、2014年から2017年にかけて世界46カ国の約5万6000人に7億7200万ユーロ(約1011億円)の賠償金を支払うことを報じた。このような賠償は近年始まったことではなく、ドイツ政府が2011年から2014年までに支払う賠償金はすでに5億1400万ユーロ(約673億円)に上っている。

これと極めて対照的に、日本は見て見ぬふりを決め込んでいる。ドイツの賠償については、重要なのは金銭ではなく、被害者のこうむった苦難を認めていることだとの指摘がある。日本の橋下氏らに欠けているのは、まさにこうした歴史を直視する勇気だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)

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