Record China 2013年6月18日(火) 6時32分
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14日、「アジア・シンクタンク・サミット」が東京で開かれ、各国代表が討議した。中国の代表は、「21世紀は中国の時代」と言われていることに対し、「多数国の世紀となる」との見方を示し、注目された。
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2013年6月14日、「アジア・シンクタンク・サミット」が東京・霞が関のアジア開発銀行研究所で開かれ、日本、中国、韓国、米国のなどのシンクタンク代表が「好機をつかみ脅威を抑える」をテーマに討議した。中国の代表は、「21世紀は中国の時代」と言われていることに対し、「米国、中国、日本のほか、インド、ブラジル、韓国、シンガポールなどを含めた『多数国の世紀』となる」との見方を示し、注目された。
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冒頭、主催者を代表して河合正弘・アジア開発銀行研究所長が「世界、地域、国の経済分析をしているシンクタンクの研究幹部によるこの種のシンポジウムは極めて重要である。アジアが世界の成長センターとなり、アジア開銀見通しで2050年に、GDPが世界全体の50%超となる中で、経済・金融危機や政変でリスクが高まった時に、各国の政策シンクタンクが連携して、政策調整のプラットフォームをつくることが必要だ。21世紀は『アジアの世紀』とも言われており、躍進するアジア経済について意見を交換したい」とあいさつした。
中国発展研究基金会の蘆邁・秘書長は「20世紀は『米国の世紀』であり世界経済の4割を占めていた。今後、中国が米国を抜くかもしれないが、一人当たりの経済力では、(順位が)変わることはない。21世紀は『アジアの世紀』『中国の世紀』とも言われているが、米国、中国、日本のほか、インド、ブラジル、韓国、シンガポールなどを含めた『多数国の世紀』となる」強調。その上で、「省エネなどにより地球気候変動の問題を解決できれば、今と全く異なった世界になり、30億人が先進国としての豊かさを享受できるようになるだろう。中国発展研究基金会は東京大学や東京財団と協力しており、他の国とも一緒に世界経済の発展のために尽くしたい。このようなシンクタンク同士が互いに学び合い、ネットワークを作ることは重要だ」と述べた。
白石隆・JETROアジア経済研究所所長(政策研究大学院大学学長)は「世界の富の分布が急速に変化し、アジアで日本が断トツの経済大国だった20年前と異なり、中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)などの経済が急拡大した。地域ブロック化ではないグローバル化を推進するため、皆でルールをつくることが重要だ。中国経済はアジア経済に大きな影響を与えている」との考えを示した。
米国のルイス・デリース・ペンシルバニア大学外交問題研究所長は「世界経済でアジア、特に中国の躍進は目覚ましく、安全保障問題も含めアジアに世界の耳目が集まっている。米国もアジア太平洋の国と言っており、対応が注目される。欧州は昔ほど結びつきが強くなくなっている。アジアをもっと重視すべきだと思う」と語った。
中尾武彦・アジア開発銀行総裁は「産業革命までアジアのGDPは世界経済の50%を超えていた。2050年には再び50%を超える見通しであり、21世紀は『アジアの世紀』となる。「(賃金上昇に伴って国際競争力を失う)『中所得国のわな』の克服がアジア経済の課題の一つだが、1人あたりGDPでも先進国の半分に達する見通しだ。8億人いる困窮者が貧困から脱却できるかも大きなカギで、インフラ整備に8兆ドルを投入する計画だ。イノベーション(技術革新)も不可欠であり、広域FTA(自由貿易協定)など地域経済連携もメリットがある」と説明。この地域のインフラ投資にアジア開発銀行として積極的に取り組む決意を表明した。(取材・編集/HY)
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