Record China 2013年6月18日(火) 5時20分
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16日、宇宙飛行技術の専門家らは、私たちの日常生活はすでに知らず知らずのうちに、こうした宇宙の微少重力環境下の科学研究がもたらす「福利」を享受していると指摘した。写真は神舟10号の搭乗員が「天宮1号」と呼ばれる宇宙実験棟に乗り移ったところ。
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2013年6月16日、宇宙船が打ち上げられるたびに、中国人の宇宙探索の歩みはしっかりとしたものとなる。しかし「先端科学技術の発展は私たちの生活とはあまりにかけ離れているように見える。有人宇宙飛行の発展は、わが国の長期的発展にとってどんな重大な意義があるのだろうか?」との疑問を抱く人もいる。宇宙飛行技術の専門家らは、私たちの日常生活はすでに知らず知らずのうちに、こうした宇宙の微少重力環境下の科学研究がもたらす「福利」を享受していると指摘する。羊城晩報が伝えた。
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■神舟10号で人参の種を宇宙へ
東風航天城の北東の一隅に野菜栽培エリアがある。ここでは宇宙船「神舟」で宇宙に運ばれた野菜の種子を植え、栽培している。職員によると現在は日本のカボチャ、ヒョウタンなどの宇宙品種の第4世代、第5世代の試験栽培が行なわれている。こうした種子を宇宙に運ぶのは「宇宙でのアップグレード改造」の第一歩に過ぎず、地上での栽培、ふるい分け、鑑定を経て合格した種子のみが試験栽培の対象となる。これには通常約4-6年かかる。
神舟は打ち上げのたびに研究対象を搭載する。神舟10号も例外ではない。専門家は「現在、われわれは漢方薬の重点研究室を澳門(マカオ)に設けている。澳門科技大学はこの分野で非常に高い水準と進んだ設備を備えている。今回われわれは人参の種を宇宙へ運んだ。澳門と吉林省の協力で帰還後に栽培し、わが国の新たな漢方薬産業の発展を促す」と説明した。張建啓(ジャン・ジエンチー)元解放軍総装備部副部長によると、宇宙環境は種子に大きな影響を与え、人参の種も帰還後に特に良いものを選ぶ。「科学研究機関は良い変異を選択して栽培し、良質な人参の生産を実現する」。
■成果の応用は長い目で見るべき
「なぜこれほどの巨額を投じて有人宇宙飛行をしなければならないのか?われわれにどんなメリットがあるのか?」中国宇宙科学学会宇宙探測専門委員会の焦維新(ジャオ・ウェイシン)副主任はこの問いに「有人宇宙飛行は、すぐに成果が見える通信衛星、気象衛星、リモートセンシング衛星の打ち上げとは異なり、長い目で見る必要がある。微少重力環境下では、多くの分野の科学実験を行なうことができる。なぜ宇宙に行って実験をする必要があるのか?地上実験では効果が明らかでないからだ。宇宙で気泡の中に水を注いでも、なかなか破裂しない。これは表面張力の流体に対する作用だが、これは地上では実現不可能だ」と説明した。
重大な意義を持つ新技術の一部も宇宙環境での検証が必要だ。重力や大気圏の影響で、地上では多くの実験が困難だからだ。「検証環境を欠くため、数十年経っても応用されていない新技術もある」。
「われわれが宇宙船を建造するのは、宇宙ステーションを建設するためだ。宇宙ステーションを建設するのは宇宙実験を行なうためだ。われわれはまだ応用段階に達していない。応用段階に達すれば、よりはっきりと効果を目にすることができるようになる。宇宙ステーション完成後に1つ1つ構想が実現される」と焦氏は説明した。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)
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