和菓子に魅せられ日本にやってきた中国人、そこで出会ったのは…

Record China    2019年8月2日(金) 16時50分

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日本で頑張る中国人にインタビュー。来日のきっかけや日本人との触れ合いについて、横浜で和菓子屋を開いた熊雪梅さんに話を伺った。

日本で頑張る中国人にインタビュー。来日のきっかけや日本人との触れ合いについて、横浜で和菓子屋を開いた熊雪梅(ゆう・せつばい)さんに話を伺った。

四川省出身の熊さんが和菓子と出会ったのは12年前の2007年。中国で働いていた時、来社した日本人のお客さんが手土産で持ってきた芸術性の高い和菓子「上生菓子」を見て、その美しさに一瞬で心を奪われた。同僚たちからも感嘆の声が上がり、熊さんは「こんなにも人を感動させる和菓子を自分も作ってみたい」と思ったという。

運命の出会いから2年後の2009年春、熊さんは日本に留学した。まずは横浜の語学学校で日本語を身に付けてから、同市内の製菓専門学校に入学し、お菓子づくりを学んだ。卒業後は和菓子事業を国際展開する会社に入り、働きながら和菓子づくりに励んだ。その後も、日本各地を回って味の研究をしたり、和菓子屋で短期修業したり、勉強会に参加したりと武者修行し、腕を磨き続けた。


そして2018年10月1日、ついに念願の自分のお店「菓心 雪梅庵(かしん ゆきうめあん)」を横浜市鶴見区にオープンした。「日本でお店を開いたのは本場の味がつくりたかったから」と熊さん。「ちょっとしか勉強していないのに中国でお店を出す方がいますが、それは納得いかなくて。本物は時間をかける必要がある。日本人が食べても絶賛されるくらいにならないと」と話した。


お店には熊さんの和菓子づくりの原点となった上生菓子のほか、色とりどりの美しい和菓子が並ぶ。大きな栗がゴロっと入った「栗蒸し羊羹」や季節のフルーツを丸ごと閉じ込めた「フルーツ大福」など、すでに多くのファンを持つ人気商品も誕生した。



開店までには苦労もたくさんあった。「日本で外国人初の和菓子屋でしたので、すべてが大変な思いをしました」と当時を振り返る。莫大(ばくだい)な保証金を求められたり、保証人が必要と言われるなど、店舗探しから困難の連続だった。ようやく店舗が決まり、オープンに向けて準備を進めていたが、開店1カ月前に投資経営ビザが下りず、「散々だった」という。

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