借金踏み倒すために死んだふり、家族も協力して葬式を出すも、全員有罪に―中国

Record China    2019年8月7日(水) 19時20分

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6日、澎湃新聞は、借金踏み倒すために死んだふりをし、家族も協力して葬式を出すも、全員有罪になったと伝えた。資料写真。

2019年8月6日、中国メディア・澎湃新聞は、「川に飛び込んで自殺した」娘のために夫婦が葬式を行ったが、それは300万元(約4500万円)近くに上る借金を踏み倒すための演出で、娘とその両親らが有罪判決を受けたと伝えた。

記事によると、15年5月に内装企業を退社した当時23歳のこの女は、同年8月頃から内装企業の業務責任者だと称し、「工事を受注しているが資金が不足している」「周期が短くハイリターンの投資がある」と偽り、多くの人から金を借り受けた。借りてすぐに高い利子を支払うことで相手を信用させ、合計294万元(約4400万円)の借金に成功したが、その後返済に窮し、借金をするのも難しくなったため、ネット上で知った「死んだふりをして借金を踏み倒す」方法をまねすることにしたという。

女は、「死んだふり」について交際相手に相談。この交際相手も女性に投資していたが、後に交際が始まり、工事受注の事実がないことや詐欺であることは分かっていたという。その後、女は両親にも「死んだふり」計画を持ち掛け、両親は当初拒否したものの、本当に娘が自殺してしまうのを恐れ、協力することにしたそうだ。

両親と相談した結果、「川から飛び降り自殺」することにしたこの女は、自身の「葬儀代」として両親に約2万元(約30万円)を渡して土葬を準備。17年5月18日を「死亡日」とし、両親は川で娘の遺体を探すふりをし、探すのをやめてからその日の夜中に棺を購入して、中に大きな石や衣服などを入れて遺体が入っているように装った。翌日、故郷で土葬式の「葬式」を行ったという

こうして「すでに死んだ」ことになった女は、17年5月19日、男友達の1人に連絡して事情を説明し、その身分証を使ってホテルを予約し、電話番号を購入した。この男友達は犯罪行為であると知りつつも、女に対して好意を持っていたため協力し、6000元(約9万円)の生活費も提供したという。

この一連の件について、湖南省永州市冷水灘区人民法院は、詐欺罪で女に対し実刑13年、政治権利はく奪2年、罰金8万元(約120万円)の判決を言い渡した。交際相手は犯人と共謀し蔵匿した罪で懲役1年、執行猶予2年となり、女の父親も懲役10カ月、執行猶予1年となった。女の母親は犯人隠避罪で懲役6カ月、執行猶予1年、身分証を提供した男に対しても懲役6カ月、執行猶予1年の判決が下された。(翻訳・編集/山中)

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