高速鉄道が中国の経済版図を書き換える―中国メディア

Record China    2019年9月17日(火) 8時20分

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13日、中国新聞網は、中国高速鉄道が中国経済の版図を書き換えているとする記事を掲載した。写真は高速鉄道。

2019年9月13日、中国新聞網は、中国高速鉄道が中国経済の版図を書き換えているとする記事を掲載した。

記事は、「08年に中国最初の高速鉄道である北京と天津を結ぶ路線が開通したことは、中国が高速鉄道時代に入ったことを印づけるものとなった。18年末時点で、中国の高速鉄道営業距離は3万キロに達し、世界の高速鉄道の3分の2を占めるようになった」と紹介。この11年間に急速に広まった高速鉄道により、中国経済発展の新たな版図を描くようになったと論じた。

例えば、珠江デルタ地帯は北へと移動し、北京、天津、河北省が一体化し、長江デルタ地域が拡大したと指摘。「高速鉄道は、インフラをレベルアップさせ、内需を拡大し、雇用の増加と民生の改善の方面で重要な作用となった」とし、「象徴的な北京と天津を結ぶ路線のおかげで、天津市武清区では過去5年間で8000社以上の誘致に成功した」と伝えた。

中国国務院発展研究センター社会発展部の丁寧寧(ディン・ニンニン)研究員は、「高速鉄道は、中国の都市化と工業化の速度を速め、資源環境面の問題を解決するものとなった」と分析。高速鉄道は沿線の産業と都市計画に大きな影響を与え、例えば北京と上海を結ぶ路線が通る4つの省と3つの市には全国の人口の4分の1が住んでおり、GDPは全国の約4割を占め、この区間を(高速鉄道の)復興号は4時間半で結んでいると伝えた。

また、北京と上海を結ぶ高速鉄道は、環渤海地区(渤海湾を囲む遼東半島、山東半島、環渤海経済圏を含む地域)、長江デルタ地域、魯南経済圏(山東省南部)、安徽省都経済圏などを結び、これらの経済圏および沿線の人、物、情報、資金の流通と交流に大きな意義があると分析した。

さらに、中国中部でも高速鉄道が大きな影響を与えていると指摘。京広高速鉄道(北京と広州を結ぶ路線)、滬昆高速鉄道(上海と昆明を結ぶ路線)、西成高速鉄道(西安成都を結ぶ路線)が開通したことで、西でも東でもない中部地区の経済圏を結ぶものとなり、中国の経済版図を大きく塗り替えたと論じた。

西部地区でも、蘭新高速鉄道(蘭州とウルムチを結ぶ路線)、貴広高速鉄道(貴陽と広州を結ぶ路線)、南広高速鉄道(南寧と広州を結ぶ路線)により、発展の遅れている西部を東部と結ぶことで、人、物、資金の流通を促進しているとした。

丁氏は、「高速鉄道は、沿線に経済ベルトを形成し、地域間の分業を促進し、国内市場の統一性を高めることができる。この先、さらに多くの高速鉄道が建設されることで、農村から都市への人口移動に有利となり、国民の就業機会がさらに増大する」との見方を示した。(翻訳・編集/山中)

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