Record China 2013年6月30日(日) 20時30分
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25日、「三国志演義」、「西遊記」とともに中国3大名著に数えられる「水滸伝」。完全映像化された「水滸伝」の製作費の7割以上を占めているのがセットの製作費だ。完成度の高さに現在セットは観光施設として利用されている。その名も「水滸伝パーク」。
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2013年6月25日、「三国志演義」、「西遊記」とともに中国3大名著に数えられる「水滸伝」。完全映像化された「水滸伝」の製作費は、なんと中国史上最高額となる55億円。その巨額の製作費の7割以上を占めているのがセットの製作費だ。40億円かけて作ったのは、水滸伝108人の英傑たちが結集する地・梁山泊の巨大な要塞や、無数の建物が連ねる城下町の再現。完成度の高さに現在セットは観光施設として利用されている。その名も「水滸伝パーク」。
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まず驚かされるのはスケールの大きさだ。同テーマパークはドラマのセットだが、その広さはなんと東京ドーム6.5個分。高台から見渡す景色はどこまでが施設なのかもわからないほど見晴らしがよく、眼下にはまるでセットとは思えない街並みが広がっている。また、ただ大きいだけがこの施設の魅力ではない。入り口に設けられた門や宮殿を模した建物は、外観と屋内ともに細部まで精巧に作り上げられ、作品の世界観を見事に作り上げている。家々の間に洗濯物が干されているなど、今にも人が出てくるような生活感すら感じられるから面白い。
こうした恵まれた環境ということもあり、テーマパーク内ではあちこちでドラマ撮影や写真撮影が常時行われ、撮影所としても機能し続けている。そのため、観光客が撮影中の現場すぐそばまで近づき、ドラマの撮影を間近で見られるのもこの施設の大きな魅力だ。撮影現場特有の熱気や空気を肌で感じることができる点では、テーマパークというより映画村という方が日本人にはしっくりとくるのかもしれない。また、施設内は様々な時代や地域を意識した作りになっているので、同時にあらゆる作品を撮ることができる撮影所としての魅力も持ち合わせている。
もちろん観光施設としての催しも充実している。中国の結婚式を疑似体験できる施設や、遊園地定番のショーやパレードも開催され、「水滸伝」をモチーフにした演舞を生演奏とともに堪能できる。武具を使用した演舞は迫力満点だが、パフォーマンス終了後、披露していた演者さんたちと交流できるといった中国特有のゆるさも味わうことができ、ショーの前後を通して中国らしさを満喫できるテーマパークはなかなかないのではないだろうか。
ドラマ「水滸伝」のプロデューサーであるワン・ガン氏は、この映像事業と観光事業をつなげたビジネスの可能性について、「ドラマのヒットにより水滸伝の熱狂的なファンが増え、水滸伝パークに観光しに来るという流れが生まれました。この撮影基地は、宋の時代の東京の状態を完全に復元したもので、その時代の建築は中国国内でそんなに多くありません。宋の建築をこの目で見ることができて、そこに完全な宋の京を感じることができるということにもすごく観光の価値があるのだと思います」と語っている。
撮影地の建設を全てハンドメイドにするというワン氏の細部にまで及ぶこだわりの強さが、この施設の観光地としての価値を高めているといえるだろう。こうした中国映像業界の質の向上によって、中国がアメリカのハリウッドやインドのボリウッドに続く世界3大撮影所になる日も近いかもしれない。(編集/ENE)
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