上海ディズニーランドへの4つの疑問=なぜ持ち物検査、なぜダブルスタンダード―中国メディア

Record China    2019年8月14日(水) 20時20分

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中国メディアの人民網は14日、「上海ディズニーランドに4つの疑問:持ち物検査、ダブルスタンダードはなぜか」と題する記事を掲載した。写真は上海ディズニーランド。

上海ディズニーランドで園内への食べ物の持ち込みが禁止されていることが物議を醸している問題で、中国メディアの人民網は14日、「上海ディズニーランドに4つの疑問:持ち物検査、ダブルスタンダードはなぜか」と題する記事を掲載した。

発端は今年初め、中国の大学生が上海ディズニーランドに入ろうとしたところ、スタッフからかばんの中身を検査され、所持していた食べ物について「80元(約1200円)支払って預けるか、その場で食べるか、捨てるかしなければ入園させられない」と言われたこと。この対応に不満を覚えた大学生は、後日、裁判所に訴えを起こした。

この騒動が注目を集めると、各方面から「食べ物の持ち込み禁止はおかしい」「かばんの中身を検査されるのはプライバシーの侵害」などと批判が殺到。上海ディズニーランドは「食べ物の持ち込みに関する規定は、中国の大部分のテーマパークやアジアにあるその他のディズニーランドと同様」との声明を発表したが、弁護士ら専門家からも「消費者権益保護法に違反する」との見解が示されるなど、騒動は拡大している。人民網の記事は、専門家の意見を聞きながら「4つの疑問」から騒動を考察している。

まず「疑問1」は、「なぜダブルスタンダードなのか。欧米は良くてアジアはだめなのか」だ。

記事は、東京、上海、香港のアジアの3つのパークでは食べ物の持ち込みが禁止されているものの、米仏の3つのパークでは禁止されていないとしている。だが、東京ディズニーリゾートの公式ウェブサイトによると、食べ物の園内への持ち込み自体は可能のようだ。ただし食べるのはNGで、持ち込んだ食べ物は一旦パーク外のピクニックエリアに持ち出して食べ、再入園するよう案内している。なお、アレルギーがある場合などは園内でも食べることが可能とのことだ。

記事によると、上海ディズニーランドは開園当初、食べ物持ち込みに対する厳格な規定は設けられていなかった。しかし、2017年11月15日から、食品、酒類、600ミリリットルを超える飲料などの持ち込みが禁止されたという。

記事は、「上海ディズニーランドをめぐっては、過去にもダブルスタンダードが問題になったことがある」と指摘。18年に来園した10歳の少女は、規定の身長を上回っていたことからチケットの差額分が請求された。中国では地下鉄などで身長を基準に料金が決められることは一般的だが、少女の保護者は他の5つのパークでは年齢を基準にしていることを挙げ、「ダブルスタンダードかつ差別的な規定」として裁判所に訴えた。

今回の大学生の訴訟を担当する袁麗(ユエン・リー)弁護士は、ディズニーランドの規定について「アジア地区に対する差別の疑いがある」との見解を示した。また、中国消費者協会専門家委員会の邱宝昌(チウ・バオチャン)弁護士は「上海ディズニーランドが引用する国際慣例は企業側に有利なものだけ」と指摘。北京の法律事務所の危ゲイ霖(ウェイ・イーリン)弁護士も、「食べ物の持ち込み禁止は、一方的に消費者の権利を制限するもの」と述べているという。

続いて「疑問2」は、「なぜ強制的に荷物検査が行われるのか。来園者のプライバシーはどのように保障するのか」だ。

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