Record China 2013年7月5日(金) 0時55分
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2日、中国・河南省宋慶齢基金会が2011年から建造を開始した高さ27メートルの宋慶齢の彫像は、未完成のまま取り壊しが始まった。写真は同年11月6日に同省鄭州市で撮影された建造中の彫像。
2013年7月2日、毎日経済新聞によると、中国・河南省に建設途中だった宋慶齢(ソン・チンリン)の巨大彫像が、完成を待たずに取り壊しに入っている。
河南省宋慶齢基金会が2011年に同省鄭州市で建造を始めた、高さ27メートルの宋慶齢像。地域のランドマークになると言われていたが、現在、この彫像は未完成のまますでに取り壊しが始まっている。その理由や詳細について、同基金のホームページや会報ではまだ一切発表されていない。
彫像制作時に材料を納品した業者が明かしたところによれば、制作費は約1億2000万元(約19億5000万円)とのことだが、詳細確認は取れていない。資金は公益プロジェクトの一環として集めた慈善金から支出されている。
この巨大彫像については、建造開始直後から簡易投稿サイトの中国版ツイッター上で非難が殺到。生前の宋慶齢の人物像に反するような資金の無駄遣いに、手厳しいコメントが多数寄せられた。同基金ではこれらの非難を受けて、「石像は宋慶齢ではない。“黄河の娘”という作品だ」との苦しい言い訳を図ったが、同基金については、これまでにも「公益プロジェクトの資金を流用しているのではないか」との“黒い噂”も流れていた。
同基金の王霄鵬(ワン・シャオポン)常務副事務局長は記者に対して、「省編成の合同調査チームが経緯の詳細を取り調べ中のため、マスコミの取材は一切受け付けていない」と語った。その後、同紙記者はその合同調査チームに対し、関連資料の閲覧や取材を申し込んでいるが、断られたという。
いずれにしても、公益プロジェクトの莫大な資金が投入された事業であり、責任の所在も含めた徹底的な真相の究明が望まれる。
宋慶齢(1893〜1981年)は中華人民共和国の名誉主席。近代中国を拓いた「国父」孫文の妻でもある。(翻訳・編集/碧海)
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