日中の「偶発的」衝突が、日本を交渉に引き戻す鍵になる―米華字メディア

Record China    2013年7月6日(土) 8時20分

拡大

3日、米華字メディア・多維ニュースは、日中の「偶発的」衝突が日本を交渉のテーブルに引き戻す鍵になると主張する記事を掲載、日本への圧力を強めるよう求めた。資料写真。

2013年7月3日、米華字メディア・多維ニュースは、日中の「偶発的」衝突が日本を交渉のテーブルに引き戻す鍵になると主張する記事を掲載、日本への圧力を強めるよう求めた。以下はその内容。

マクロ的には、中日の問題の根本的原因は、北東アジアの新旧「覇者」の権力交代による局地的動揺である。没落した旧貴族が、台頭する「不安定」な強国に警戒感と不安を抱くのは当然のことだ。歴史的にかつてなかった中日の実力の均衡状態が発生し、数百年にわたる歴史的恩讐、日本の島国特有の危機意識も相まって、領土、歴史、経済、軍事のいずれの問題も両国の激しい対立を引き起こす要因になりうる。

ミクロ的には、ここ最近の中日関係緊張の焦点は、釣魚島尖閣諸島)の一点に絞られる。靖国や歴史教科書問題は中日関係の打開に影響する核心にはなりえない。現在、この問題ではどちらかの譲歩がない限り、状況の転換は難しい。

中国にとって、日本との対話を行う前提条件は以下の二点に集中している。日本が国交正常化時の棚上げ合意を認めること、または双方の巡視船が同時に島付近を航行するという、現状の「新たな棚上げ」を承認することだ。いずれにせよ、この前提は日本が領土問題の存在を認めることにある。

しかし、日本にしてみれば大きな譲歩を強いられることになり、ナショナリズムの高まりや右傾化した雰囲気の中では、どの政党も「国土を売り渡す」ような前提条件を受け入れられない。

だが、中日経済の緊密な結びつきは、両国関係の永続的な硬直化を許さない。中日はどちらも対話の扉を開く必要に迫られており、正面突破が不可能である以上、中国政府は側面から日本に対し対話の条件を受け入れるよう迫るしかない。

日本を交渉のテーブルに戻す方法は二つだという分析がある。一つは武力攻撃だ。現在は島から12海里の範囲内で両国の巡視船が巡航しており、「愛国人士」たちの活動もあって、不測の事態が起こる可能性がある。武力衝突が起これば米国をその中に巻き込む可能性もある。オバマ大統領が習主席に何度も促したように、米国が中日の対話を望んでいることは明らかだ。

目下のところ、日本政府は釣魚島問題において武力衝突の発生を極力避けようとしている。中国側に島への上陸の口実を与えないよう、右翼勢力による島への上陸も厳しく押さえ込んでいる。そのため、日本に対して「偶発的な武力衝突」を作り出すことは、日本に現状を直視させるための選択肢の一つになりうる。だが、攻撃の根本的な目的は和議であり、武力は手段にすぎない。

「偶発的な」武力衝突の最大の変数は、小規模な衝突が中日の局地的な戦争になるか、さらには米国を巻き込んで中国が日米同盟を相手にすることになるかどうかだ。したがって、戦争以外の手段も中日関係を打破する鍵になりうる。

日本は極めて不利な国際環境下に置かれており、東北アジアの強国の中で、中国、韓国および極東のロシアも日本との領土問題を抱えている。かつて半同盟国であった韓国も日本との対立が深刻化している。オバマ政権も安倍政権には感化されず、隣国との関係改善に専念しない安倍首相は、はるばるヨーロッパやアフリカ、東南アジアへと出かけていって「地球儀外交」とやらを展開している。

安倍首相は時宜にそぐわない価値観外交によって、対外関係を発展させようと意図している。中国に必要なのは、日本に対してさらに圧力をかけ、日本の戦略的焦りを増大させることだ。今年3月、習主席がロシアを訪問し、対日領土問題における相互協力をする声明を出した。6月には習主席が米国、中米を訪問し、両国関係をよりいっそう強固なものにしていくことで合意した。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は先例を破って中国を訪問し、中韓は日本を外した「棄日外交」を展開、東北アジアにおける発言権が失われるという日本の憂慮を増大させた。

島国の特殊な環境と、一時期繁栄を極めたという歴史的経緯から、日本人の特殊な性格が生まれた。日本人はややもすると極端から極端へと走る。現在、中日関係において中国が攻め、日本が守るという情勢には、日本への圧力を強めることが必要で、日本の最後の藁一本を断ったところで初めて中日関係は正しい軌道に戻るのである。(翻訳・編集/岡本悠馬)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携