米韓の間に「不信感」「摩擦」、米国は韓国により多くの自主権を与えるのか―中国メディア

Record China    2019年9月20日(金) 19時0分

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17日、中国青年網は「米国は韓国にさらに多くの自主権を与えるのだろうか」とする、国際問題が専門の李敦球・曲阜師範大学外国語学院教授による評論文章を掲載した。写真はソウルの米国大使館。

2019年9月17日、中国青年網は「米国は韓国にさらに多くの自主権を与えるのだろうか」とする、国際問題が専門の李敦球(リー・ドゥンチウ)曲阜師範大学外国語学院教授による評論文章を掲載した。以下はその概要。

米国のビーガン北朝鮮政策特別代表が先日「北朝鮮の非核化が進展すれば、戦略的に駐留米軍の削減を検討できる」との考え方を示し、韓国国内で議論が起きた。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足以降、米韓同盟関係には合同軍事演習の司令官が今年から米将校ではなく韓国将校となるなどの大きな変化が生まれている。この動きは、米朝関係、南北朝鮮関係の改善が背景にあるが、米国は今後韓国に対してさらに多くの自主権を与えるのだろうか。

1953年に朝鮮戦争の停戦協定が結ばれてから3か月後の同10月1日、米韓は「米韓共同防御条約」を結び、両国の同盟がスタートした。米軍は韓国に大量の軍隊を残すとともに多くの軍事基地を建設した。70年代には米国がアジア戦略の縮小に伴い段階的な駐留米軍撤退を発表。計画は最終的に実現しなかったものの、韓国国内には憂慮とともに米国に対する不信感が生じた。

1997年に当選した金大中氏、2002年に就任した盧武鉉氏はそれぞれ北朝鮮に対する融和政策を取り、北朝鮮を「悪の枢軸」とした米ブッシュ政権との溝を深めた。その後李明博、朴槿恵政権は逆に北朝鮮に圧力を与える政策を進め、朝鮮半島は一時戦争寸前のところまで行った。そして、文大統領が就任すると再び対北挑戦融和政策に戻ると同時に、国防や外交でより多くの自主権を目指す動きを見せており、米国との摩擦が強まった。

現在、米朝関係も南北関係も改善の傾向にあり、朝鮮半島の緊張は総じて緩んでいる。韓国が北朝鮮問題で多くの責任と自主権を持とうとする姿勢が事態緩和に一役買った可能性はあるが、同時に米国からはより多くの駐留米軍防衛費負担を求められている。

米韓関係を振り返ることで得られる結論は、「朝鮮半島の停戦状態が和平状態にならない限り、韓国の自主権は非常に限定的であり、米軍の韓国駐留を減らすのも長い道のりとなる。米朝関係、南北関係が正常化し、冷戦が残した体制が朝鮮半島から一掃されなければ、韓国が米韓同盟による束縛を突破することは不可能だ。韓国は米韓同盟を見直すと同時に、朝鮮半島の平和体制構築を急がなければならない」というものだ。(翻訳・編集/川尻

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